ミニ・レビュー
メジャー・デビュー10周年の記念日にリリースされた初のシングル・コレクション。「愛唄」「キセキ」をはじめ、人懐っこいヴォーカルと親しみやすいメロディ、遊び心と真っ直ぐなメッセージが詰まった31曲を2枚に凝縮。2017年1月公開の映画『キセキ -あの日のソビト-』の主題歌「ソビト」も追加収録。
ガイドコメント
デビュー10周年記念日にあたる、2017年1月24日リリースのシングル・コレクション。「道」「愛唄」「キセキ」などの代表曲のほか、松坂桃李、菅田将輝主演で描かれたバンド伝記映画『キセキ―あの日のソビト―』主題歌「ソビト」も収めている。
収録曲
[Disc 1]
01道
記念すべきメジャー・デビュー・シングルにして、“GReeeeN印”といえるハートウォーミングなミディアム・アップ。どんなにつらい時も思い通りにいかない日々も、ひとつひとつが今の君に繋がっている。優しく寄り添うような言葉が沁みる。
02HIGH G.K LOW〜ハジケロ〜
ノイジーなギター・サウンドを中心としたヘヴィなテイストなトラックが新鮮な2ndシングル。“グヮン×2と揺らすこの会場”など、ライヴで映えるフレーズが盛りだくさん。ラウドなサウンドメイクに呼応するように、がなり気味のヴォーカルを響かせる。
03愛唄
3rdシングルにして、彼らの名前を一躍広めたロング・ヒット・チューン。タイトルどおりのまっすぐなラヴ・ソングで、HIDEの高音ヴォーカルで高らかに歌い上げるサビは感動的。“大好きな君”に向けたシンプルな愛の言葉を歌う。
04人
人は皆それぞれに気持ちを抱えて、ただ別々の道を歩んで行く……うまくいかず、別れを迎えてしまった大切な人への思いを綴りながら、温かくエールを送る3rdシングル。質の異なるヴォーカルで、矢継ぎ早にフレーズを繋いでいく構成が楽しい。
05BE FREE
「涙空」との両A面で発表された5thシングルで、映画『ネガティブハッピー・チェーンソーエッヂ』主題歌。ピアノとギターのアルペジオを効かせた儚げなトラックが映えるアップ・チューンで、刹那な時を生きる“人の定め”を表現したエモーショナルなメロディも見事。
06涙空
「BE FREE」との両A面で発表された5thシングル。レゲエのフレイバーも感じさせる、隙間をたっぷりと配したサウンドとともにゆったりと進むミディアム・ナンバー。涙はきっと明日の糧に。泣くことを前向きに捉えたポジティヴな言葉が温かい。
07旅立ち
6枚目のシングルは、夢を求めて旅立つことを決めた大切な人との別れを描いた青春ソング。センチメンタルなメロディを歌うHIDEの柔らかなヴォーカルから幕を開け、気持ちを隠すような明るくカラフルなサウンドへと展開。笑顔で送り出す優しさが感動的。
08キセキ
TBS系ドラマ『ROOKIES』主題歌として大ヒットを記録した7thシングル。“アリガトウ”や“愛してる”では足りないほどの、めぐり合えた“キセキ”に感謝する思いを高らかに歌うラヴ・ソングだ。読売ジャイアンツ・坂本勇人ら野球選手の登場曲としても親しまれている。
09扉
君の扉を開ける鍵は、いつも君のポケットの中……前へと進む力を与えてくれる応援ソングといえる8枚目のシングル。ピアノとアコースティック・ギターを基調としたやわらかなトラックとは裏腹な、“即行動!”“踏み出せ!”という力強い言葉が胸に刺さる。
10歩み
ストリングスによる室内楽風の優雅なオープニングのフレーズを要所に配した9thシングル。どんな一歩も無駄にはならない。さまざまな思いを抱えながら歩む日々に勇気を与えるポップ・チューンだ。2009年の「ユーキャン」CMソング。
11刹那
10枚目のシングルは、静と動やダイナミクスに富んだアレンジが耳を引くナンバー。歌詞は“生きる意味”を綴ったシリアスな内容で、“ようは最後の1秒に笑って”いたいというシンプルな回答が胸に響く。高らかな宣言にも聴こえるヴォーカルが心強い。
12遥か
映画『ROOKIES -卒業-』主題歌として制作された11枚目のシングルは、ピアノと歌によるシンプルなオープニングが印象的な感動的なナンバー。“自分を探す”ために決めた大切な人とのしばしの別れを綴った歌詞と、スケールの大きなメロディが秀逸。
13花唄
歪ませたギターが一閃、メロコア的なバンド・サウンドが新鮮な12枚目のシングル。君だけにできる形で大きな花を咲かせてやれ。テクニカルとは縁遠いサウンドにピッタリの、シンプルかつ力強いメッセージをまっすぐに歌い上げる。
14ソラシド
派手なシンセを多用したサウンドやエフェクトをかけたヴォーカルなど、思いっきりクラブ仕様のダンサブルなアレンジで突き進む13枚目のシングル。お得意のポジティヴ・チューンで、中盤では急にパーカッシヴなパートへと展開するなど、遊び心も満載。
15恋文〜ラブレター〜
岡田将生主演の映画『アントキノイノチ』主題歌として書き下ろされた14thシングル。HIDEの高音ヴォーカルを中心に、エモーショナルなメロディを際立たせた王道のラヴ・ソング。気恥ずかしさすら覚えるほどに、まっすぐな愛の言葉が並ぶ。
[Disc 2]
01ミセナイナミダハ、きっといつか
“ミセナイナミダ”はいつか虹となり世界を照らす……フジテレビ系ドラマ『ストロベリーナイト』主題歌に起用された15thシングル。力強いリズムに導かれて突き進むミディアム・ナンバーで、大切な人と過ごす日々を描いている。
02オレンジ
エフェクトをかけたヴォーカルとドリーミーなサウンドによるオープニングで幕を開ける16枚目のシングル。ファンタジックな導入から一転、アッパーなドラムとギターが参加するロックなテイストへと展開。恋に焦がれる心情を表わしたようなジェットコースター・ソングだ。
03OH!!!!迷惑!!!!
タイトルからや冒頭の“街のはずれでシャバダバー”というフレーズのとおり、ユニコーンの名曲「大迷惑」を下敷きにしたようなドタバタ感が楽しい17thシングル。ランプの魔人も登場するコミカルなストーリーを、スピード感たっぷりに綴る。
04雪の音
18thシングルは、JR東日本「JR SKISKI」CM曲として書き下ろされたウィンター・ソング。ハラハラと舞う雪を思わせる鍵盤の音色を中心としたファンタジックなサウンドのもと、“雪の魔法”が織りなすドラマティックな恋を歌う。
05桜color
タイトルどおりの“GReeeeN流桜ソング”となった19枚目のシングル。見慣れない街の景色でも、同じように咲く桜の花。また逢えることを願いながら、それぞれの場所で咲くことができるように前を向く姿を描いた歌詞が胸に染みる。
06イカロス
ギリシャ神話をモチーフとした20thシングル。太陽に向かって、蝋の翼で高らかに飛んだとされるイカロスのように、迷うことなく自分を信じて羽ばたいていけと歌う応援ソング。壮大な人生というストーリーを表わすような、変化に富んだアレンジが印象的。
07HEROES
日本テレビ系ドラマ『でたらめヒーロー』主題歌として書き下ろされた21枚目のシングルは、ピアノを印象的に使ったミディアム・バラード。大切な人を思う強い気持ちをまっすぐに綴りながら、誰もが誰かのヒーローなんだと歌い上げる。
08愛し君へ
22枚目のシングルは、フジテレビ系ドラマ『Oh,My Dad!!』の主題歌。真正面から愛をテーマに描いた王道のラヴ・バラードで、HIDEのハイトーンとSOHのロートーンがうまく融合したサビのユニゾンが胸に刺さる。
09僕らの物語
大作映画の幕開けのようなオーケストラを用いた壮大なオープニングから、メロコアとも言えそうなアグレッシヴなバンド・サウンドへと突入する23枚目のシングル。これまでの傍観者は、これからの冒険者に。“ 僕らの物語”の始まりを歌う。
10愛すべき明日、一瞬と一生を
ジャーンと静寂を切り裂くドラの音色で幕を開ける24枚目のシングル。なにが正しいかを決めるのは自分自身、自分らしく今を全力で生きるんだという力強いメッセージが込められたポップ・チューン。思いがたっぷりと入ったヴォーカルが見事。
11SAKAMOTO
一般公募された“サカモトさん”だらけのMVも話題となった25thシングル。両親への思いを綴りながら、いつか終わりが訪れる旅=人生を高らかに歌い上げる。バンジョーを取り入れつつ、ハデなシンセのリフを中心に据えたダンサブルなサウンドがユニーク。
12夢
これ以上ないほどにシンプルなタイトルを冠した26枚目のシングルは、柔らかな女性コーラスによるオープニングが新鮮なミディアム・ナンバー。なりたい僕は僕が作るだろう。ゴールに向かうために大切なのははじめの一歩だと伝えるメッセージ・ソング。
13始まりの唄
空っぽの部屋、見慣れたドアの傷……新たな旅立ちを迎えた人に、“強さ”を授けるメッセージ・ソングとなった27枚目のシングル。地図のない未来に向かう不安だらけのスタートを、優しく、そして力強く支えてくれる歌声が胸に響く。
14beautiful days
28枚目のシングルは、日本テレビ系ドラマ『家売るオンナ』の主題歌。笑顔の写真やもらった手紙……君との思い出を振り返りながら、うまくいかなった後悔を綴った切ないラヴ・ソング。逢いたい、というシンプルな願いに胸が痛む。
15暁の君に (Album ver.)
フジテレビ系ドラマ『キャリア〜掟破りの警察署長〜』主題歌に起用された29枚目のシングルは、ピアノを取り入れた儚げなサウンドが印象的なナンバー。闇に覆われた夜と光に満ちた朝を巧みに表現した、ダイナミズムに富んだアレンジが見事。
16ソビト
GReeeeNが「キセキ」を生み出すまでの物語を描いた映画『キセキ 〜あの日のソビト〜』の主題歌として制作されたナンバー。自由に新しいことに挑戦していく人のことを指す造語のタイトル(素人、空人)のもと、愛が生む奇跡を描く。