ガイドコメント
アンジェラ・アキの3rdアルバム。ヒット・シングル曲「手紙〜拝啓 十五の君へ〜」や、映画『ヘブンズ・ドア』の主題歌でボブ・ディランのカヴァー「Knock'in On Heaven's Door」などが収録されている。
収録曲
[Disc 1]
01手紙〜拝啓 十五の君へ〜
日本郵政CMソングとなった8thシングル。NHK全国学校音楽コンクール課題曲として全国の中学生に歌われることとなった。自身が10代の頃に自分宛に書いた手紙への返事として書かれた歌詞には、思春期の不安や葛藤、未来への希望などが描かれている。
02Knockin' On Heaven's Door
映画『ヘブンズ・ドア』主題歌となったボブ・ディランの同名曲のカヴァー。映画のために書かれた彼女なりの日本語詞では“死”をテーマにしながらも“生きる”ことの意味が綴られている。時計の針の刻む音が時のはかなさを物語るミディアム・ナンバー。
03ANSWER
アルバム『ANSWER』のタイトル・ナンバー。素直になれない自分に向けた応援歌で、愛する人への感謝や迷いながらも答えを探していく人生に対する前向きな気持ちが描かれている。元気なバンド・サウンドのピアノ・ロックに仕上がっている。
04Somebody Stop Me
自分をコントロールできない時の“誰か止めて”という不安定な気持ちを歌ったバラード。自分ではどうすることもできない想いを切々と歌い上げるヴォーカルを、ピアノとヴィブラフォンのみのシンプルなサウンドが引き立てている。
05ダリア
初めて同棲をすることになった時の思い出を綴ったという赤裸々な失恋ソング。“彼から贈られたダリアの花は二人の恋愛のシンボルだった”と切なくも力強く歌う声に、ストリングスやパーカッション、ホーンが加わっていく壮大なミディアム・ナンバーだ。
06Final Destination
跳ねるようなドラムとピアノがウキウキとしたドライヴを連想させるミディアム。“最終目的地”を目指してひたむきに走るのもいいが、時には立ち止まって自分自身と向き合うことも大切だと歌う。8thシングル「手紙〜拝啓 十五の君へ〜」のカップリング曲。
07Our Story
おとぎ話への憧れと現実のギャップを歌ったピアノ・ナンバー。ピアノだけの躍動感あふれるジャズ・ロック・テイストのアップで、彼女の初期の作品を思わせる。ハッピー・エンドを望んでも人生は続いていくから自分から動きださなきゃ! という応援歌。
08黄昏
ややこもったようなピアノの音色から始まるメロウなバラード。シンセが効果的に使われており、コーラスと相まって幻想的な仕上がりになっている。何度も同じ間違いを繰り返す主人公を描いた歌詞をゆったりと優しく歌っている。
09We're All Alone
“二人きり”とも“みんな独り”とも訳すことができるタイトルを、“独りだからこそ大切な人を求めている”という解釈で日本語詞を書いたボズ・スキャッグスのカヴァー。インディ時代のミニ・アルバム『ONE』にも収録された曲のリメイク。
10リフレクション
レゲエのリズムに大人数のコーラスや笑い声が入った陽気なミディアム。人は“お互いを映す鏡である”といわれたことに感銘を受けて書かれた歌詞を、身近な人との人間関係を築くうえで「学び合う」ことが大切だと諭すように歌う。
11レクイエム
10分半を超えるプログレ・ナンバー。全4章で構成される寓話的な物語が展開する、彼女の真髄ともいえる壮大な曲だ。レコーディング中に祖父を亡くした彼女が“死”というテーマに正面から向き合い、日頃から感謝の気持ちを伝えることの大切さを歌う。
12Black Glasses
彼女の敬愛するベン・フォールズとの共作・共演作。二人の共通点である“黒ぶちメガネ”を、人間が誰しもかぶってしまいがちな仮面にたとえた全英詞のミディアム。ポップなメロディとロック・サウンドにトイ・ピアノがキュートなアクセントを加えている。
13ファイター
幻想的なシンセから始まるロック・ナンバー。たとえ負け続けても“私達の中には、ファイターがいるはずだから。”というポジティヴなメッセージが込められた応援歌となっている。ヴォコーダーやピアノを逆回転風にした効果的なアレンジにも注目。
[Disc 2]〈DVD〉
01手紙〜拝啓 十五の君へ〜卒業 (ドキュメンタリー・ミュージック・フィルム)
02NHKみんなのうた「手紙〜拝啓 旅立つ君へ〜」 (アニメーション映像)
03手紙〜拝啓 十五の君へ〜 (カラオケ映像)
03手紙〜拝啓 十五の君へ〜 (ミュージック・ビデオ)