ミニ・レビュー
今オペラ界ではロシア系歌手の活躍が大変目立つ。元々強靭な声帯を持つ上に、正統的発声法の浸透で、特有の発声の癖が少なくなったことが理由であろう。さてこの二人、力任せのホロストフスキーに比べ、ポロディナはよりベルカントな美声で文句なしの歌唱。
ガイドコメント
キーロフ・オペラが生んだ2人のスター歌手による初めてのデュオ・アルバム。軽妙な「理髪師」から格調高い「皇帝の花嫁」まで、ダイナミックで生き生きとした歌唱を堪能できる。
収録曲
01歌劇「セビリャの理髪師」〜わたしは町のなんでも屋/だったら、わたし…あなた、わたしを騙したりなさらない/今さっきの歌声は-わたしは素直で (ロッシーニ)
02歌劇「ラ・ファヴォリータ」〜わかったわ、そういうお話なのね-実家の家をあとにしたとき/それでは本当になる-いとしい私のフェルナンド様/だが、邪な者どもの嫉妬の怒りは私の頭上に-よいか、レオノーラ、そなたの足下に (ドニゼッティ)
07歌劇「皇帝の花嫁」〜なぜお前がここに?/わたしがここまで成り下がるなんて…/美女のことが忘れられない (リムスキー=コルサコフ)
10歌劇「サムソンとデリラ」〜わしは山を越え (サン=サーンス)
演奏
オリガ・ボロディナ(MS)ドミトリ・ホロストフスキー(BR)パトリック・サマーズ指揮 イギリス室内管弦楽団