ミニ・レビュー
イタリア産古楽器アンサンブルとしては最古参のひとつらしく、個性的な活動を展開して今日に至っているグループの珠玉作。珍しくも秀作揃いのA.スカルラッティの器楽作品を集めて、18世紀前半、“ナポリ派オペラ”勃興期のイタリア音楽界を俯瞰する。★
ガイドコメント
キアラッパとのコンビで、数々の刺激的なアルバムをリリースしてきた古楽器合奏団の、デッカ移籍第2弾。ここでも選曲自体やその配列など、まことに刺激的。演奏も相変わらず切れ味の鋭いもの。
収録曲
A.スカルラッティ:
01オラトリオ「追放されたハガルとイシュマエル」のシンフォニア
02コンチェルト第3番ホ短調〜チェンバロ、弦楽合奏、通奏低音のための
03オラトリオ「聖フィリッポ・ネーリ」のイントロドゥツィオーネ〜2つのヴァイオリンによるコンチェルティーノ、弦楽合奏、通奏低音のための
04コンチェルト第6番変ホ長調〜チェンバロ、弦楽合奏、通奏低音のための
05オラトリオ「カイン、あるいは人類最初の殺人」のシンフォニア〜ヴァイオリンおよびチェロのソロ、弦楽合奏、通奏低音のための
06コンチェルト第5番ト長調〜チェンバロ、弦楽合奏、通奏低音のための
07オラトリオ「聖母マリアの被昇天」のシンフォニア〜2つのヴァイオリンとチェロによるコンチェルティーノ、弦楽合奏、通奏低音のための
08コンチェルト第4番ハ短調〜チェンバロ、弦楽合奏、通奏低音のための
09オラトリオ「昇天した聖母マリアの勝利」のシンフォニア〜2つのヴァイオリンによるコンチェルティーノ、弦楽合奏、通奏低音のための
10コンチェルト第1番ハ長調〜チェンバロ、弦楽合奏、通奏低音のための
11オラトリオ「薔薇の庭、あるいはロザリオの聖母」のシンフォニア〜2つのヴァイオリンによるコンチェルティーノ、2つのヴァイオリンによるリピエーノのための
12コンチェルト第2番イ長調〜チェンバロ、弦楽合奏、通奏低音のための
演奏
オッターヴィオ・ダントーネ(指揮,HC) アッカーデミア・ビザンティーナ