[Disc 1]
01BAD
『BAD』シングル・カット第2弾。冒頭のオーケストラヒット、様子をうかがうようなジリジリとしたヴァース、ハイトーンのヴォーカルが炸裂するノリのいいサビと、どのパートの印象も強烈。この曲で“BAD”がクールな意味にも使われると知った人も多いはず。
02THE WAY YOU MAKE ME FEEL
ピンと張り詰めた曲が多い『BAD』のなかで、陽気な音色で展開するミディアム・ポップ。君が最高の恋人とメロメロな気持ちを叫ぶラヴ・ソングだ。心地よいシャッフルビートに、マイケルも上機嫌に歌っている。シングル・カット第3弾で、もちろん最高1位。
03SPEED DEMON
エンジン音などをアクセントに、太いボトムとグルーヴィなギターでハイウェイを飛ばす男について描いたクールでファンキーなナンバー。止まることなく飛ばし続けるだけという詞は、ヒットを義務づけられたマイケルの心境を表わしているのかも。
04LIBERIAN GIRL
アフリカンなビートやスピリチュアルなスポークンワーズとともに、美しいメロディで奏でられるミディアム・ナンバー。アフリカ・リベリアの少女への恋焦がれる想いを歌うが、マイケルのヴォーカルは詞世界に添うように実にピュア。ラストのフレーズが愛くるしい。
05JUST GOOD FRIENDS
スティーヴィー・ワンダーを迎えてのファンキー・ポップ。サウンドは陽気なスティーヴィー節で、マイケルもこの共演を楽しんでいるよう。スティーヴィーはマイケルに、知らん顔をする彼女との関係を“ただの友達”と言えばいいさとアドヴァイス。
06ANOTHER PART OF ME
軽快でグルーヴィなギターと高らかなホーンの音色を鳴らすシンセを軸に展開するホットなファンキー・ダンサー。“あなたはもう一人の自分自身”とは意味深に歌うが、伝えたいのはみんな仲間同士だという愛のメッセージ。連続1位が途絶えた『BAD』シングル第6弾。
07MAN IN THE MIRROR
ホープフルなサウンドと力強いゴスペル風コーラスが特色のミッド。世界を良くするならまず自分を良く変えることと真摯なメッセージを伝える。「キャント・ストップ・ラヴィング・ユー」共演のサイーダ・ギャレットが制作とヴォーカルに参加。『BAD』シングル第4弾。
08I JUST CAN'T STOP LOVING YOU
ブラン・ニュー・ヘヴィーズのヴォーカルでも知られるサイーダ・ギャレットとのラヴリーなデュエット。『BAD』からのシングル・カット第1弾で、これ以降続く5曲連続1位の端緒となった。悠久や神秘を感じる旋律と繊細で美しい歌唱による、深遠なラヴ・バラードだ。
09DIRTY DIANA
ダイアナ・ロスと思わせるタイトルや男の心を弄ぶやり方にうんざりという詞にざわめいたショッキングなナンバー。ラストで遠吠えのような歌声や、その悲しみを投影したようにおののくスティーヴ・スティーヴンスのギターが痛切に響く。『BAD』からのシングル第5弾。
10SMOOTH CRIMINAL
暗闇をさまような緊張感から“パゥ!”の一声で幕を開ける、短編映画『ムーンウォーカー』での“ゼロ・グラヴィティ”披露時に流れる『BAD』収録曲。“アニー、大丈夫?”と繰り返しながら犯罪の真相へと迫る、スリリングでハードボイルドなエンタテインメント作だ。
11LEAVE ME ALONE
『BAD』シングル第8弾だが、米リリースはなく、LPには未収録。“放っといてくれ”というタイトルは、当時ゴシップ狙いで付け回るメディアへのメッセージか。グルーヴィなミッドだがビートルズっぽさもちらつく曲風で、英では2位。シニカルなPVはグラミー授賞。
[Disc 2]
01DON'T BE MESSIN' ROUND
真剣に愛しているのにすかされ、“弄ばないでくれ!”と叫ぶストーリー。『スリラー』制作時のセッションで、陽性でリズミカルに展開する。南洋的な開放感が漂い、AORやフュージョンの要素も。ラストは「今夜はドント・ストップ」風スキャットでフェード・アウト。
02I'M SO BLUE
『BAD』25周年記念盤で初お目見えとなる完全未発表曲。デモ音源とは思えないほどの完成度を誇る。ブルーな時ほどハッピーな歌を歌おうとする、失恋の涙に暮れる男の心境を綴る。緩やかなメロディとハーモニカの挿入は、スティーヴィーからの影響も感じさせる。
03SONG GROOVE (AKA ABORTION PAPERS)
論争が巻き起こることを前提に制作されたという、社会問題をテーマにしたナンバー。聖職者を父に持つ少女が中絶申請書を欲しがるといったショッキングな内容を、ロック寄りのダンス・サウンドで仕上げている。『BAD』25周年記念盤で初披露となった。
04FREE
“自由になりたい、僕は僕のものだろう?”と自問する詞は忙殺された生活からの心の声か。噂の未発表曲が25周年記念盤に初収録。明朗かつメロウなメロディは『スリラー』以前のサウンドを思わせる。若々しい歌唱とラストでランディの演奏ミスに笑う声が微笑ましい。
05PRICE OF FAME
取材を受けないことで知られた時期の真なる告白ともいうべきメッセージ・ソング。“名声の代償”としっかり向き合わなきゃと言い聞かせる歌で、不穏さをまとったヒリヒリとした緊張感が走る曲風だ。中近東風のブリッジの導入などは、『デンジャラス』あたりを思わせる。
06AL CAPONE
「スムーズ・クリミナル」の原型として知られるナンバー。同PVの世界観からも本曲のタイトルとの関連性がうかがえる。「スムーズ・クリーミナル」とは異なり、こちらは明るめのシンセやグルーヴィなビートで、アーバンな雰囲気が残っている。
07STREETWALKER
『BAD』最終収録候補として「アナザー・パート・オブ・ミー」と争ったといわれる曲。ライトなブルース風のギター&シンセ・アレンジからは「ブラック・オア・ホワイト」の影もちらつく。愛嬌あるポップだが、テーマは”街の娼婦との恋愛”というセンシュアルなもの。
08FLY AWAY
『BAD』収録ならずもマイケルの長姉リビーのアルバム『ユアーズ・フェイスフリー』へ提供した曲で、そのマイケル版。遠くに飛んでいく前に二人の愛の深さを確かめようと歌う。メロディ、歌声ともに輝きを持ったスタンダードなミディアム・ポップだ。
09TODO MI AMOR ERES TU (I JUST CAN'T STOP LOVING YOU)
2001年発表の『BAD』スペシャル・エディション収録の名デュエット「キャント・ストップ・ラヴィング・ユー」のスペイン語ヴァージョン。パナマの音楽家、ルーベン・ブラデスが訳詞を手掛けている。スペイン語だといっそう情熱的に聴こえてくるから不思議だ。
10JE NE VEUX PAS LA FIN DE NOUS (I JUST CAN'T STOP LOVING YOU)
『BAD』収録の名バラードのフランス語ヴァージョン。訳詞は70年代にベルギーで活躍したザ・ラブレターのシンガー、クリスティーヌ・ディクロワ。ロマンティックな旋律とフランス語の相性の良さがにじみ出て、いっそう上品なテイストとなった。
11BAD
ピットブルのラップをプラスした、グラミーで最優秀リミキサーに選ばれたオランダ出身DJ、アフロジャックによるアルバム『BAD』タイトル曲のリミックス。25周年記念盤への新録曲だ。原曲が持つスリル感にパーティ風な味付けを施し、スピーディな展開で魅せる。
12SPEED DEMON
エッジーな原曲を、ロンドン出身のダブステップ/エレクトロニック・ユニットのNEROがリミックス。ボトムを強調するとともに近未来的なアレンジを施し、“スピード・デーモン”を陸上のみならず上空もかっ飛ぶハイエンドなモデルへとチェンジさせている。
13BAD
デヴィッド・ゲッタ周辺から頭角を表わしたオランダ出身DJ、アフロジャックによる「BAD」のクラブ・リミックス。7分半以上のロング・ヴァージョンだが、直情的でタイトなビートを刻むこの曲を巧みに加減速させ、最後まで飽きさせない構成力は見事。
14BAD
『BAD』25周年記念盤の日本盤だけにボーナス・トラックとして収録された、1987年9月の横浜スタジアム公演での「BAD」のライヴ音源。ライヴだからこその息づかいや客席からわき起こる歓声など、当時の“生”の雰囲気が伝わる貴重な音源だ。
[Disc 3]〈ライヴ・アット・ウェンブリー JULY16.1988〉
01スタート・サムシング
02ハートブレイク・ホテル
03アナザー・パート・オブ・ミー
軽快でグルーヴィなギターと高らかなホーンの音色を鳴らすシンセを軸に展開するホットなファンキー・ダンサー。“あなたはもう一人の自分自身”とは意味深に歌うが、伝えたいのはみんな仲間同士だという愛のメッセージ。連続1位が途絶えた『BAD』シングル第6弾。
04キャント・ストップ・ラヴィング・ユー
ブラン・ニュー・ヘヴィーズのヴォーカルでも知られるサイーダ・ギャレットとのラヴリーなデュエット。『BAD』からのシングル・カット第1弾で、これ以降続く5曲連続1位の端緒となった。悠久や神秘を感じる旋律と繊細で美しい歌唱による、深遠なラヴ・バラードだ。
05あの娘が消えた
06ジャクソン5メドレー:帰ってほしいの〜小さな経験〜アイル・ビー・ゼア
07ロック・ウィズ・ユー
08ヒューマン・ネイチャー
09スムーズ・クリミナル
暗闇をさまような緊張感から“パゥ!”の一声で幕を開ける、短編映画『ムーンウォーカー』での“ゼロ・グラヴィティ”披露時に流れる『BAD』収録曲。“アニー、大丈夫?”と繰り返しながら犯罪の真相へと迫る、スリリングでハードボイルドなエンタテインメント作だ。
10ダーティー・ダイアナ
ダイアナ・ロスと思わせるタイトルや男の心を弄ぶやり方にうんざりという詞にざわめいたショッキングなナンバー。ラストで遠吠えのような歌声や、その悲しみを投影したようにおののくスティーヴ・スティーヴンスのギターが痛切に響く。『BAD』からのシングル第5弾。
11スリラー
12ワーキン・デイ・アンド・ナイト
13今夜はビート・イット
14ビリー・ジーン
15BAD
『BAD』シングル・カット第2弾。冒頭のオーケストラヒット、様子をうかがうようなジリジリとしたヴァース、ハイトーンのヴォーカルが炸裂するノリのいいサビと、どのパートの印象も強烈。この曲で“BAD”がクールな意味にも使われると知った人も多いはず。
16マン・イン・ザ・ミラー
ホープフルなサウンドと力強いゴスペル風コーラスが特色のミッド。世界を良くするならまず自分を良く変えることと真摯なメッセージを伝える。「キャント・ストップ・ラヴィング・ユー」共演のサイーダ・ギャレットが制作とヴォーカルに参加。『BAD』シングル第4弾。
[Disc 4]〈DVD〉〈ライヴ・アット・ウェンブリー JULY16.1988〉
01スタート・サムシング
02ハートブレイク・ホテル
03アナザー・パート・オブ・ミー
04キャント・ストップ・ラヴィング・ユー
05あの娘が消えた
06ジャクソン5メドレー:帰ってほしいの〜小さな経験〜アイル・ビー・ゼア
07ロック・ウィズ・ユー
08ヒューマン・ネイチャー
09スムーズ・クリミナル
10ダーティー・ダイアナ
11スリラー
12ワーキン・デイ・アンド・ナイト
13今夜はビート・イット
14ビリー・ジーン
15BAD
16マン・イン・ザ・ミラー (アンコール)
17ザ・ウェイ・ユー・メイク・ミー・フィール
18キャント・ストップ・ラヴィング・ユー/BAD