ミニ・レビュー
生粋のウィーンっ子クリップスの優美な演奏には、音楽の都に伝わる雅びな雰囲気が感じられる。コンセルトヘボウを指揮した第4でも、序奏からえも言われぬエレガントな薫りが漂う。往年のソプラノ歌手ボルクの強靭な喉を堪能できる「サロメ」も掘り出しものである。
ガイドコメント
コンセルトヘボウを振った優美なベートーヴェンが特筆ものの一枚。もはやこのように美しくベートーヴェンを振る指揮者はいないだろう。ドラマティック・ソプラノ、ボルクとのR.シュトラウスも一聴の価値がある。
収録曲
ベートーヴェン:
01交響曲第4番変ロ長調op.60
02シェーナとアリア「おお、不実な者よ」op.65
R.シュトラウス:
03楽劇「サロメ」op.54〜終景
演奏
ヨーゼフ・クリップス指揮 (1)ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団 (2)(3)ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 インゲ・ボルク(S)