ミニ・レビュー
カラヤン50代前半の録音。フルトヴェングラー色を一掃し、彼独自の世界を築き上げていこうという覇気が漲る凛々しい演奏である。テンポは全体に速めで、解釈も淡麗。オケの機能美を存分に発揮させたシャープでスポーティなベートーヴェン。晩年の豊艶な演奏とはまさに別人の感! 猛獣が獲物に食らいつくような精悍さがあり、これこそカラヤンだとうなずくことしきりのアルバムだ。
ガイドコメント
カラヤン生誕90周年記念リリースの1つ。カラヤン&ベルリン・フィルの1回目のベートーヴェン全集で、その後の全集録音に比べて粗削りながら、勢いとしなやかさが特徴の60年代初頭録音。
演奏
ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 [5] (1)グンドゥラ・ヤノヴィッツ(S) ヒルデ・レッセル=マイダン(A) ヴァルデマール・クメント(T) ヴァルター・ベリー(BR) ウィーン楽友協会合唱団