ガイドコメント
SOULHEADの初となるベスト・アルバム。デビュー・シングルから話題を呼んだコラボ作「XXX feat.倖田來未」なども収録。デビューからの約4年半を総括する充実の作品だ。
収録曲
01STEP TO THE NEW WORLD
ファンキーなメロディにボトムの効いたビートと、ブラックの要素をちりばめたデビュー・シングル。流れるようなフロウと風を切り裂くようなライミングが、弾力あるサウンドに乗ってたたみかけるディスコ・チューン。
02LOVER、KNIGHT、MAN
英詞と日本語詞を巧みに組み込んだ2ndシングル。“あなたが私のすべて”と歌うラブ・ソングで、ベースはファンク調トラックだが、軽やかなメロディとハーモニーで清々しいノスタルジーを生んでいる。TSUGUMIのラップの入り込みも絶妙。
03OH MY SISTER
姉妹それぞれが大切な“SISTER”への愛情を歌うミッド・ヒップホップ・ソウルで、マイナー調メロディと流麗なハーモニーが繊細で切ないグルーヴを醸し出している。姉妹を繋ぐ赤い血を“兄弟の証”と表現するTSUGUMIの意志の強いラップにも注目。
04空
英詞タイトルが多い彼女らにしては珍しい日本語タイトル曲。雄大で泰然とした空のように緩やかな旋律と、母性を感じさせるヴォーカルが美しいバラード。自身に言い聞かせるようなフックもいい溶け込み具合だ。
05GET UP!
ジェイムス・ブラウンを題材にした井筒和幸監督の映画『ゲロッパ!』エンディング・テーマ。どことなく湿度を感じるヴァースから、圧倒的な開放感が痛快なサビへと展開する、ミラーボール輝くキラキラ・ディスコ・チューン。
06YOU CAN DO THAT
2ndステージ第1弾シングルは“飛びたいなら羽を持て”と熱く精神に訴えるメッセージ・ソング。YOSHIKAの飛翔するように昇りつめるファルセットとTSUGUMIの激しさを内に秘めたフロウが、OCTOPUSYのグルーヴィなサウンドで高められている。
07NO WAY
もう後戻りはできないんだという一種の切迫感を、グルーヴィなポップで鮮やかに表現したナンバー。“ノー・ウェイ ノー・ウェイ…”という胸の底に落ちていくように浸透するフックが、何とも印象的。
08AT THE PARTY
2ndアルバム『BRAIDED』からのリカット・シングル第1弾。全篇にハードなギターを施したグルーヴィなロックで、それに呼応するようにフックやラップもタイト。コーラス終わりの“Get chor,Get chor,Ya Ya Ya”のフレーズが爽快だ。
09Fiesta
C+Cミュージック・ファクトリーを彷彿とさせるグルーヴとスムースを体現した、アルバム『Naked』からの先行シングル。シンセサイザーとエレクトリック・シタールの配色が蜃気楼のように佇む、アーバンで官能的なダンス・トラック。
10SPARKLE☆TRAIN
10作目のシングルは、幻想的な煌めきのあるメロディが印象的なグルーヴィ・チューン。自身が輝くために勇気を持って、未知なる世界へ飛び出す長距離列車へ乗り込もう、という新世紀版「銀河鉄道999」的ディスコ・ナンバー。
11Got To Leave
10作目「SPARKLE☆TRAIN」と両A面シングルとなった3rd『Naked』収録曲。高速ビートとドライ感のあるギター・リフのドライヴィングに、性急さとアーバンな情熱を持ったヴォーカルが映えるダンスホール系R&Bチューン。
12Pray
高速ビートながらも悲哀ある感情を携えた詞を活かした、質の高いハウス・トラック。タイトル通り祈るような表情を持ったヴォーカルと背中を後押しするようなラップが寄り添うバランス感覚が絶妙で、スムースなグルーヴに昇華している。
13XXX feat.KODA KUMI
倖田來未「D.D.D. feat. SOULHEAD」の逆フィーチャーとして、Bメロとフックに変化をつけクロスオーヴァーさせた12thシングル。躍動感ほとばしるアグレッシヴさが魅力の、クール&セクシーなグルーヴィ・チューン。
14キミノキセキ
YOSHIKAのソロによるダブルA面の14thシングル。クリスマス・ソングにふさわしく、シャンシャンという鈴の音を採り入れたハートウォームなポップ・バラードで、“銀色に包まれた世界に”というしっとりとしたコーラスが耳に届く。
15いつまでも…
ダブルA面14thシングルのTSUGUMIのソロ。“いつまでも二人で歩いていきたい”という切ない願いを舞い降りる雪をとおして描く冬にピッタリのスロー・バラードで、普段は鋭いラップを披露するTSUGUMIの情感あふれるファルセットが聴ける。
16Dear Friends
Yoshi原作の同名タイトル映画(2007年公開)主題歌となった15thシングル。“世界が消えても君との季節は続く”という大切な友へのメッセージを、スタンダードなバラードで伝えている。YOSHIKAとTSUGUMIの熱演に涙腺が緩む感動曲。
17FEEL LIKE JUMPING
80年代テイストのゴージャス感と二人が持つスタイリッシュ感が溶け合ったアッパー・ディスコ。“君がそばにいることが大切”というテーマを、心躍るグルーヴィなサウンドへと昇華。これぞSOULHEADという軽妙なハーモニーを披露している。