ガイドコメント
デビュー25周年を記念した、中森明菜の紙ジャケット・コレクション。本作は、1986年にリリースされた2枚目のベスト・アルバム。デビュー曲から「SOLITUDE」までのシングル曲を網羅。
収録曲
01スローモーション
来生えつこ&来生たかお、という黄金のコンビによって書かれたシングル。もちろん時代の雰囲気を感じさせるものの、意外なほど初々しい歌声のおかげもあってか、今の耳で聴いてもかなり新鮮に響く。
02セカンド・ラブ
80年代初頭の歌謡曲の王道ど真ん中なナンバー。哀愁あふれる雰囲気は彼女の哀しげなキャラクターとよくマッチしている。のちのヴォーカル・スタイルからは想像がつかないほどその歌声は、可愛らしくあどけない。初期の彼女を語るうえではずせない曲だ。
03トワイライト-夕暮れ便り-
04北ウイング
まるで歌謡曲のお手本といえるようなわかりやすい展開やコーラスを、これだけ艶っぽく歌えるアイドル歌手はやはり彼女を除いて他にはいない。ときに囁くように、ときに激しく、魔性の女を思わせる歌声を披露している。
05サザン・ウインド
06SAND BEIGE-砂漠へ-
サハラ砂漠をテーマにして、楽曲にさまざまな実験を試みたナンバー。エキゾティックな雰囲気がミステリアスなキャラクターの彼女に合っていて、何を歌っても様になってしまうのがすごい。
07SOLITUDE
08ミ・アモーレ (Meu amor e…)- MEU AMOR ノ -
ラテン音楽やタンゴのエッセンスを採り入れた曲で、85年の日本レコード大賞を受賞している。タンゴなどが持っている哀愁感がこの人のキャラクターとうまくマッチしており、これも必然的な出会いだったのだろう。
09飾りじゃないのよ涙は
井上陽水と中森明菜の幸福な出逢いは、日本の歌謡史に残るほどの歴史的な名曲を作り上げた。現在でもサウンド的にまったく古びておらず、井上陽水の楽曲に普遍性があることをまたひとつ証明する曲となったようだ。
10十戒 (1984)
11禁区
121/2の神話
13少女A
間違いなく「アイドル歌手・中森明菜」の地位を確立したといえる名曲。サザンオールスターズなどにも通じるウルトラ・ポップなメロディとサウンドが当時の音楽界を席巻した。不良っぽくもありながら、どこか哀しげなヴォーカル・ワークに心揺さぶられるナンバー。