ミニ・レビュー
韓国のみならず、日本をはじめとするアジア各地で高い人気を誇るダンス&ヴォーカル・ユニットの、全米チャート・インを果たした記念すべき4枚目のミニ・アルバム。開放感あふれるハイ・クオリティでダンサブルなサウンドに乗せて、グループとしての勢いとメンバー個々の魅力が余すところなく発揮されている。
ガイドコメント
シングル「BEAUTIFUL HANGOVER」以来7ヵ月ぶりとなる、2011年3月30日リリースのアルバム。韓国で発表されたアルバムを日本特別仕様としたスペシャル盤だ。世界を席巻し、さらなる躍進を遂げる彼らの“今”を感じ取れる。
収録曲
01INTRO (THANK YOU&YOU)
G-DRAGONとCHOICE 37による、4thミニ・アルバム(『BIGBANG 2』)冒頭の約1分半超のイントロダクション。ヴォイス・エフェクトによる“僕たちは元気だよ、君は?”と繰り返すフックを中心とした、ちょっとした“ご挨拶”ソングだ。
02HANDS UP
音楽に身を任せ、感じるままに“手を挙げろ”と煽るパーティ・アップ。キャッチーなメロディとポジティヴなエレクトロ・トラックが走るなかでの“ヘイ、ホー!”のフックは、興奮度をいっそう高めてくれる。BEPマナーに沿ったT.O.Pのラップ・パートも効果的。
03TONIGHT
ライヴに熱狂する観客の興奮の渦から幕を開ける、哀愁漂うエレクトロ・ダンサー。女遊びに疲れた男が本当の愛を知るために、今夜も君を求めて月の光の下へ歩き出す……という寂しさを歌う。クラップの波とそれに応えるような“アオーッ”という雄叫びが、熱量を上げる。
04SOMEBODY TO LOVE
踏ん切りがつかない女に対して、俺の本当の愛に気づけよと啖呵を切る強烈なアプローチ・ソング。“オーッ、ヘイ!”の掛け声とヴォイス・エフェクトが交差するフックが印象的なエレクトロ・ダンサーだが、どこか爽快な雰囲気も感じさせるのは彼らならではだ。
05WHAT IS RIGHT
D.J MURF、PEEJAYをコンポーザーに迎えたミッド。コーラスは比較的颯爽としているが、歌っているのは理由も解からずにしている痴話喧嘩について。T.O.Pのジリジリとしたフロウが、繰り返される喧嘩の憂鬱とやるせなさを巧みに描写している。
06CAFE
僕のもとを去ってしまった君の幻影しか残らない、初めて出会った思い出のカフェを舞台にした失恋ソング。セピアやモノクロームを感じさせるマイナー調のギターが、悲しみと気だるさをもたらす。ファルセットによるフックももの憂げな、喪失感が漂う異色のミディアムだ。