ClariS(クラリス) / BIRTHDAY

ガイドコメント

現役中学生ユニット、ClariSの1stアルバム。「irony」「コネクト」「nexus」「ナイショの話」といったシングルに、kzや渡辺翔書き下ろしを含む新録8曲を加えた全12曲を収録。ヴォリューム満点のキラキラなポップ・アルバムだ。

チャート

収録曲

01サヨナラは言わない

切ないピアノのフレーズにエレクトロ調のアレンジが見事にハマったアップ・テンポのナンバー。離ればなれになってしまうけれど“サヨナラは言わない”と強がる胸の内を綴っており、“現役高校生ユニット”とは思えぬほど、感情の機微を見事に表現している。

02irony

記念すべきデビュー・シングルにしてTVアニメ『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』のオープニング・テーマ。しっかりとしたボトムを構築した上で、さまざまなサウンドを重ねることで高揚感のある世界を演出。凛としたヴォーカルもマッチしている。

03恋磁石

渡辺和紀が作詞曲から編曲までを手がけたナンバー。全体を覆うのはシリアスな雰囲気だが、ところどころにアラビアンなフレーズを用いるなど、どこかつかみどころのないサウンド。引き寄せられ、反発し合う二人を磁石にたとえた恋物語だ。

04メモリー

はるか向こうに霞んでいく思い出を表現したかのような幻想的なサウンドで進むミディアム・アップ。すれ違いから終わりに向かってしまった恋を歌う。“夕陽の校庭”や“待ち合わせたバス停”といった舞台装置も、当然ながらリアルに胸に入り込んでくる。

05nexus

伏見つかさのライト・ノベル『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』のテーマ・ソングとして書き下ろされた3rdシングル。登場人物の心情を代弁したかのような歌詞を、鍵盤が彩るカラフルでスタイリッシュなサウンドに乗せて歌ったアップ・テンポのナンバー。

06flowery

ストリングスやピアノで味付けを施したドラマティックなミディアム・スロウ・バラード。打ち込みのテイストをうまくミックスすることで、ベタッとさせすぎない現代的なアプローチが好印象。大切な君への感謝の気持ちを伸びやかに歌い上げる。

07コネクト

ハードな作風で話題を呼んだTVアニメ『魔法少女まどか☆マギカ』オープニング・テーマの2ndシングル。疾走感のあるバンド・サウンドに、ピアノやストリングスで豊かな広がりを加えたハイブリッドなポップ・チューン。感情的すぎないヴォーカルも絶妙。

08プロミス

作詞曲・渡辺翔×編曲・湯浅篤という2ndシングル「コネクト」と同じコンビによるナンバー。さまざまな楽器を効果的に配しつつ、決して音を飽和させないアレンジは見事のひと言で、二人の声ともピッタリにハマっている。ハーモニーも心地よい。

09graduation

ストレートなタイトルがすべてを物語るドラマティックなバラード。大切な人と当たり前のように過ごしていた教室での時間……春を迎えてのそれぞれ別々の道に進む姿を歌った王道ともいえる内容だが、その情景は無条件で心の琴線に触れてくる。

10treasure

ヒラヒラと揺れるピアノのフレーズが印象的なミディアム・ナンバー。二人が歌うメロディも含め、それぞれのパートが独立した旋律を奏でることで奥深く切ない世界を構築。悲しい恋の思い出を振り返りつつ、しっかりと前を向く姿が胸をうつ。

11ナイショの話

Supercellのryoが作詞曲をつとめたTVアニメ『偽物語』エンディング・テーマの4thシングル。カラッと抜けのいいパンキッシュなバンド・サウンドでぐいぐいと進むロックンロール・チューン。力強い二人の歌声も新鮮だ。

12zutto

真っ白い雪が振るたび、ひとりであなたのことを想うよ……ハラハラと降る雪を音にしたかのようなピアノで幕を開ける幻想的なバラード。思い出に胸を締め付けられながら、少しずつ前を向いて歩いていこうとする姿は感動的だ。

アーティスト

ClariS
日本のポップ・ユニット。現役中学生音楽ユニット“アリス☆クララ”として始動。ユニット名は当初のメンバー名のクララとアリスを組み合わせたもの。ラテン語で“明るい・清潔・輝かしい”という意もある。2010年10月に“ClariS”と改名し、シン……