ミニ・レビュー
ファースト・アルバムの段階では本人はもちろん制作者サイドも手探りの印象があったが、このシングルでは低音を生かした癒し/励まし系というキャラづけを完全に確立。タイアップ曲(1)を除くと、作詞作曲も本人。軽快さが薄れてきたのは気になるが。
ガイドコメント
ホルストの「木星」に日本語詞をつけた「Jupiter」がロングセラーとなった平原綾香。この5thシングルは、彼女の真骨頂と言える声の力強さをストレートに打ち出した渾身作だ。
収録曲
01BLESSING 祝福
2004年発売の5thシングル。フランス発のミュージカル『十戒』のテーマ・ソングの日本語版。壮大なオーケストラ・サウンドとともに、すべてを祝福するかのような包容力に満ちたヴォーカルと歌詞が、愛を歌う。
02i
“自分”と向き合い“自分”と高めあっていけたら……と、怒涛の成長過程にある自身の心情を自作のリリックとメロディに託す、スケール感あふれるナンバー。シリアスなムードが漂うバラード調からロック・スピリットあふれる気迫のクライマックスまで、一筋縄ではいかないドラマティックな展開に、弱冠20歳の才能が炸裂している。
03empty space (accoustic session)
かの名曲「Jupiter」に匹敵する感動バラードの、アコースティック・ヴァージョン。ピアノとアコースティック・ギターというシンプルなアレンジゆえに、楽曲の質の高さとずば抜けた表現力や歌唱力が際立つ鳥肌モノのトラック。真の歌姫には飾りなんていらない……、ア・カペラ・ヴァージョンも聴きたいところだ。
04BLESSING 祝福 (Vocal-less Track)