ガイドコメント
約2年ぶり、結成20周年を迎えるメモリアル・イヤーの2016年2月10日発表の8thアルバム。映画『寄生獣 前編』主題歌「パレード」やテレビ・アニメ『血界戦線』オープニング・テーマ「Hello,world!」などを収録している。
収録曲
[Disc 1]
01GO
大気圏を突き抜け地球を眼下に見る宇宙へたどり着いたような、ワクワクした快活でポジティヴなバンド・サウンド。ストーリーテラー風に歌うのは、涙して笑いながら走ってきたこれまでの人生と輝ける未来について。劇的な展開がないゆえかえってジワジワと胸に響いてくる。
02Hello、world!
「コロニー」と両A面となった24thシングル。推進力の高いリズミカルなビートに遅れまいと寄り添う歌唱が語るのは、覚悟と度胸を決めて自分が生きる世界と向き合おうという決意。サビの“ハロー どうも 僕はここ”にそのすべてが凝縮されている。
03Butterfly
EDM調で展開するエレクトロ・アップ。心にしまい込んできた本音を恐れずに羽ばたかせてみたらと問いかける思慮系の詞世界だが、浮遊と推進に満ちたリズミカルな音色で希望を照らすような明るさをもたらす。6thアルバム『Butterflies』のリード曲。
04流星群
音数の少ない空間の余韻が説得力を持つミディアム・バラード。雲に塞がれていた流星群がその隙間から見えたという夜空の光景を、君と僕との距離や関係とシンクロさせたロマンティックな詞世界が胸を打つ。終盤のコーラスもムード作りに一役買っている。
05宝石になった日
永野芽郁出演の「カルピスウォーター」CMソングとして話題になった、甘酸っぱさに満ちあふれたリズミカルなナンバー。清々しい疾走感と心をチクリと刺す切ないメロディラインで、君と過ごした日々への憧憬と愛しさを綴る。バンプ風青春グラフィティと言える佳曲だ。
06コロニー
映画『寄生獣 完結編』主題歌へ書き下ろした24thシングル。鍵盤を軸に平坦と進む序盤から内なる心の声が沸き上がるような終盤にかけての展開が静かなるドラマを生む。自らに宿る寄生獣への感情になぞらえて、側にいてくれる存在は光のようだと歌うミッド・バラード。
07パレード
従来にはない打ち込みやヴォーカル・エフェクトといった要素を組み込んだのは、映画『寄生獣』主題歌を意識してゆえか。とはいえ、バンプらしいダイナミズムを失わず、バンド・サウンドが持つ高揚感とともに心で燃え続ける自己の意志の存在を問いかけている。
08大我慢大会
人間関係などさまざま生きづらい世の中は、いつでもどこでも我慢しなければいけないことばかりだ……そんな心の底の声をリズミカルなバンド・サウンドで表現。ネガティヴなことを歌いながらも最後には元気や力をもらえるような展開は、さすがのバンプ・マジックだ。
09孤独の合唱
バンジョー、ブズーキ、マンドリンなどが踊るカントリー・スタイルで幕を開けるリズミカルなナンバー。それぞれの思い(=メロディ)は孤独だが、出会えば互いの胸に響くハーモニーになると意気揚々と歌う。サビの“オーオオッオ”のコーラスが熱を上げてくれる。
10You were here
ギターの爪弾く音とファルセットを繰り返すサビでのヴォーカルが印象的なミディアム・バラード。君がここにいたらという仮定法のタイトルが示すとおり、もう会えない君への哀惜らしきものがしみじみと伝わってくる。悲しみよりも虚無や無常を感じる曲調に、思わず涙。
11ファイター
漫画『3月のライオン』とのコラボレーションで話題となったミディアム・アップ。サウンドも詞世界も、華美なアレンジや肉体的なフレーズで押しつけるというより、精神的・内省的なアプローチで“ファイター”を描写。しなやかな力感を携えた美しき闘志が伝わってくる。
[Disc 2]〈DVD〉〈Music Video〉
01You were here
02ファイター
03パレード
04Hello、world!
05コロニー
〈Special Live 2015 at Yokohama Arena〉
06パレード
07Hello、world!
08ハンマーソングと痛みの塔
09才悩人応援歌
10morning glow
11ファイター
12太陽
13ギルド
14ハルジオン
15embrace
16虹を待つ人
17乗車権
18supernova
19ガラスのブルース
20ray
21コロニー (EN1)
22メーデー (EN2)