ミニ・レビュー
ショパンという、ある意味で“鉄板”の素材を料理するには、このトリオくらいの力量がないとダメってことなんだろう。マルティーノの甘く艶のある音色、幻想的なフレーズは見事にハマっている。いかにも日本人好きする企画なるも、企画性を技術が凌駕し、しまいには圧倒される。
ガイドコメント
ショパンの生誕200年を記念して企画されたジャズ作品。ジョンはロマンティック・ジャズ・トリオとしてすでにモーツァルトを取り上げたこともあり、素材を生かしつつアドリブを駆使する技術には確かなものがある。
収録曲
01夜の花〜夜想曲第15番ヘ短調op.55-1
02クライ・オブ・ザ・レイン・フォレスト〜前奏曲第2番イ短調op.28-2
03ラバーズ・テンプテイション〜ワルツ第7番嬰ハ短調op.64-2
04バレリーナの夢〜バラード第1番ト短調op.23
05ノー・ワン・バット・ユー〜練習曲第6番編ホ短調op.10-6
06トゥ・ハーツ・ダンシング〜夜想曲第1番変ロ短調op.9-1
07エンシェント・エアー〜ロンド・クラコヴィアク へ長調op.14
08ア・ウーマン・イン・ラブ〜前奏曲第20番ハ短調op.28-20
09ジャスミン・ララバイ〜マズルカ第13番イ短調op.17-4
10アフリカン・サンライズ〜夜想曲第7番嬰ハ短調op.27-1
11紺碧の接吻〜前奏曲第4番ホ短調op.28-4
12シナモンの涙〜葬送行進曲ハ短調op.72-2
13ドリフティング・イン・ア・ミスト〜ワルツ第3番イ短調op.34-2
演奏
ジョン・ディ・マルティーノ(P) ジョージ・ムラツ(B) リチャード・デローサ(DS)