ミニ・レビュー
韓国発のツイン・ヴォーカル、ツイン・ギターのロック・バンドのデビュー・アルバム。いわゆる韓流とは違う、媚びた感じのない骨太のロックを聴かせてくれる。ハードな曲からバラードまで、同じ世界観の中で違うバンドかと思わせるほどまったく違うスタイルの曲があり、音楽性の幅広さも感じさせる。
収録曲
01INTRO 02
日本メジャー1stフル・アルバム『CODE NAME BLUE』の冒頭を飾るイントロダクション。作編曲はメンバーのチョン・ヨンファ。サイレンからはじまる、スリリングなドラマの幕開けを想起させるようなエキサイティングなトラックとなっている。
02IN MY HEAD
グルーヴィなリズムとヒリヒリした思春期の独特の感覚がとけあった、キャッチーなミディアム・ロック・チューン。苦悩や葛藤にさいなまされながらも、可能性を信じて夢へ向かう気持ちを語る。通算4枚目となるメジャー1stシングル。
03WHERE YOU ARE
agehaspringsが制作参加したメジャー2ndシングル。何かを求めてさまよう焦燥とどこかもの寂しい哀愁が伝わるメランコリックなロック・サウンドに乗せ、君を失い路頭に迷う自身を描く。琴線に触れるメロディが魅力だ。
04TIME IS OVER
挫折や苦難を味わったとしても、立ち上がり歩きはじめた今が明日の輝きへと続くんだと告げるロック・チューン。ファンキーなグルーヴを下敷きに、輝かしくも雄々しいサウンドを展開。耳を引くメロディ・ラインも印象的だ。
05HAVE A GOOD NIGHT
キレのあるギターを軸に展開する、清涼感あふれるグルーヴィなロック・ダンサー。全編英詞による最高の夜を過ごそうぜと煽るパーティ・ソングで、とにかくノリが良く楽しさが格別。“Have a, Have a good time”のフックがクセになる。
06WAKE UP
ロックンロール風のギターをアクセントにした3分弱のロック・チューン。お前はコピー、お前は臆病者と煽りながら、必要なのはお前自身になることだろと強く説く。タイトルどおり目を覚ませ! という強烈なフックが印象的なナンバーだ。
07NO MORE
agehaspringsプロデュースによるポップ・ダンサー。繊細でメランコリックなメロディ・ラインが心を揺さぶる。もう君を信じられないし愛せないと別れを切り出す歌だ。爽快なテンポを刻むが、どこかもの哀しい後味を残す。
08THESE DAYS
鈴木“Daichi”秀行プロデュース&アレンジによるミディアムR&Bチューン。哀愁漂うメロディに乗せて、別々の未来を歩むことになった二人を憂う。ここではK-POPヴォーカル・グループ風の歌唱でしんみりと聴かせ、懐の広さを示している。
09BLUE SKY
温かい陽光のようなギターが優しさを醸し出すミディアム・バラード。全編英語で綴られるのは、僕たちが夢を抱いて歩んでいけば、きっとあの青い空へ手が届くんだという希望のメッセージ。ホッという安らぎを与えてくれる歌だ。
10MR.KIA (KNOW IT ALL)
ビートルズやUKポップあたりのサウンドを思わせる、小気味いいビートが楽しい。“Hello Hello””sorry sorry”などの語りかけ調のフレーズもサッパリとした作風に一役買っているが、内容は自分の殻に籠もってるお前にウンザリという歌だ。
11WITH ME
爽快な風が吹き抜けるような軽快なフットワークのポップ・ロック・チューン。ヴォーカルも実に清々しいが、歌っているのは“僕だけを見て、信じて、足並み揃えてどこまでも行こう”というラヴリーなメッセージ。屈託のなさが心地良く響く。
12GET AWAY
agehaspringsが得意とする、どこか胸騒ぎを感じさせる展開が魅力のロック・チューン。ジリジリしたドラマティックなメロディにフィットした“消えない消えない消えないんだ”のフックが絶妙。君の声を捜し求めてるんだと叫ぶ。
13COME ON
フックでのヘヴィなギターが印象的に響くメジャー3rdシングル。暗闇に覆われていた自分に射し込む光……その奇跡の瞬間が訪れたなら、僕らはひとつになれるはずだろうと叫ぶ。雄々しくも悩ましい曲風で魅せるロック・チューンだ。