ミニ・レビュー
樫本のデビュー盤。確かにうまい。音も立つし、切れも鋭い。だが、その先の言葉が出てこない。彼の顔は演奏からはあまりうかがえず、とびきりの模範演奏といった範疇を出ていない。審査員ではなく、聴衆を魅了する演奏を心がけてほしい。かなりきつめの音質。
ガイドコメント
ロン=ティボー国際コンクールに弱冠17歳で最年少優勝。以来世界中で活躍する樫本大進が、待望のCDデビュー。20歳の誕生日に行なわれたリサイタルのライヴ録音で、その実力を聴け!
収録曲
01ヴァイオリン・ソナタ第2番ニ長調op.94 (プロコフィエフ)
02同第5番ヘ長調op.24「春」 (ベートーヴェン)
03悲歌 (武満徹)