ミニ・レビュー
「ニシエヒガシエ」など、復活以降のシングルを含む小林武史プロデュースの7作目。隙間のあるいなたい音、緩慢なビートがレニクラを彷佛。キャッチ−なメロに乗せvo桜井が吐露する日常の風景とエゴと焦燥はあまりに生々しく、BGMには向かないけど。
ガイドコメント
99年発表の7thアルバム。「終わりなき旅」「光の射す方へ」というシングル・タイトルからして、ますます求道的になっていく彼ら。ポップな路線はそのままに、本作でもかなり深遠な世界観が広がっている。
収録曲
01DISCOVERY
02光の射す方へ
「ニシヘヒガシヘ」に続き、ミスチルがデジタル・ロックを大胆に導入したナンバー。かつてのポップな歌詞は影を潜め、「夕食に誘った女の笑顔が下品で酔いばかり回った〜」と、エゴ丸出しの“男”桜井節が炸裂。
03Prism
04アンダーシャツ
05ニシエヒガシエ
ギラギラとアグレッシヴなギター・リフに導かれ、迫力のスネアがフル・ヴォリュームでフィルインするイントロが印象的。新生ミスチルの幕開けを告げたヘヴィなデジタル・ロック・チューン。
06Simple
07I'll be
アルバム版とシングル版ではアレンジがまったく異なり、それぞれがミスチルの陰と陽を表わしているかのよう。歌詞にも書かれているように、まるで禅問答のように人生を見つめる視点は凄いの一言に尽きる。号泣必至!
08#2601
09ラララ
桜井和寿がソングライターとして、自身の音楽の理想を描いた心温まる作品。フォーク・ギターのアルペジオと、ローズ・エレピの柔らかなサウンドで、なんともホンワカした気持ちになれる。
10終わりなき旅
決してBGMにはなり得ない、情報量の多い歌詞は桜井和寿ならでは。まるで自分自身を奮い立たせるために書いた決意のような言葉が、誰の耳にもメッセージとして素直に溶け込んでくる。壮大なストリングスも感動的。
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