ミニ・レビュー
99年から2003年までのシングルのカップリング曲ばかりを集めた裏ベスト盤。とはいえどの曲もポップなメロディばかりでクオリティは高いし、変則ビートを取り入れた曲やギターの大渡亮がヴォーカルを取る曲など、B面曲ならではの遊び心もちりばめられている。
収録曲
01Wings (Strong Mix)
飛ぶことに疲れたら身体を休めればいい、十分頑張った君を僕らは知ってるから。と、当時の彼らの心境をリアルに描写。悲しみの淵から抜け出し未来へ羽ばたこう。少しの勇気があれば人は前へ歩んでいける。その気持ちを、この歌は教えてくれる。
02散り行く夕辺
マイナー調のロック・グルーヴが、迷宮をグルグルさまような暗鬱としたビートを描き出していく。サビへ入ると同時に哀愁さを秘めつつも開放的な表情へ展開するドラマティックな構成に、心がグッと高鳴る。
03sell...
荘厳かつバロックなムードを携えながら、次第に感情をたかぶらせていく。大きな展開へ繋がるブリッジの役割のように、主人公の絶望に打ちひしがれたさまが、心の揺れを描いたリアルな言葉とともに紡がれていくスケールの大きな楽曲だ。
04Glasses
激しいドラム・ロールからの幕開け。思いきりヒステリカルに雄叫びをあげていくギター・サウンド。スリリングなロック・グルーヴが炸裂しながらも、歌声は意外にも開放的な姿を魅せていく。その絡み合いが絶妙だ。
05My wish-My life
隙間を埋め込むようにさまざまな音色が演奏の間に顔を出す。ゴージャスな作りを施しつつも、哀惜をたずさえて歌いあげるヴォーカルが、楽曲自体へ強いインパクトを与えていく。時には止まることも必要と、教えてくれる歌。
06CARNAVAL
ほとばしる情熱をエレガントなドラマ性を持って描写したナンバー。歌が進むほどに感情のヴォルテージを上げていく伴都美子のヴォーカルが、やたら胸を揺さぶっていく。マイナー調の歌ながらもものすごい情熱を秘めている楽曲だ。
07シグナル
08徒然なるままに
ギターの大渡亮の歌声から幕開ける、ブルージィかつ疾走性満載なロックンロール・ナンバー。ハイウェイを爆走していくように、ドライヴ感たっぷりの豪快なサウンドで、彼の心模様をリアルに映し出している。
09Remember the hill
高らかに歌いあげていく伴都美子の開放的な歌声から幕を開けていく。アイリッシュな旋律を奏でるフィドルの音色も印象深いインパクトを与え、アゲアゲな気分を導き出すに相応しい開放的な楽曲だ。突き抜けた音や歌声が胸に心地良い。
10What you gonna do?
哀愁や儚さを携えたアコギのアルペジオから演奏はスタート。そんな静寂から一転、突き抜けるような開放性を魅せたり、激情感あふれるロックな表情を描いたりと、1曲の中でさまざまな心象風景を描くドラマティックなナンバー。
11mellow amber
触れているだけで胸がギュッと痛苦しくなる。悲哀の漂うストリングスの音色と切なさを抱いたヴォーカルが、もどかしい思いをさらに歯がゆくさせていくドラマティックなナンバー。
1210W40
2本のアコースティック・ギターが、時に重なり合い、時にそれぞれの表情を描きながら、哀愁のドラマを表出。すべての想いが一体となり響きわたっていく、サビメロでの感動。揺れ動く心模様を巧みに描写していくサウンドも秀逸。
13トレジャプレジャ
何もかも脱ぎ捨て、ただただ至福の喜びに包まれていこう。束縛を投げ去り、ひたすら開放的な想いを求めたい……。そんな想いを晴れやかなサウンドに乗せ、胸へ心地良く響かせていくナンバー。