ミニ・レビュー
2017年は宗教改革の発端となったマルティン・ルターの『95ヵ条の論題』が発表され500年目の節目。16世紀からバロックに至るドイツ教会音楽を辿るとは何と時宜にかなった企画だろう。アンサンブル・ヴォクス・ルミニスの真摯な演奏が民衆に根差した信仰を伝える。
収録曲
[Disc 1]〈教会暦をコラールで辿る〉
01オルガン独奏によるプレアンブル ニ短調 (シャイデマン)
02いざ来たれ、異邦人の救い主よ (待降節) (アルテンブク)
03喜べ、喜べ、大いなる喜びを (降誕節) (ハンマーシュミット)
04オルガン独奏によるコラール「幼子がベツレヘムで生まれたもう」 (降誕節) (ジーフェルト)
05一輪のバラが咲き (降誕節) (M.プレトリウス)
06古い年は過ぎさり (新年) (シャイト)
07おお、小さきイエス、わがイエスよ (新年) (シャイン)
08主よ、今こそあなたは (シメオンの賛歌) (プレトリウス)
09オルガン独奏によるコラール「我を君のものとし、そのままにいさせたまえ」 (受難節) (シュトルンク)
10人よ、汝の大いなる罪を泣け (復活祭) (オトマイア)
11キリストは死の縄目につながれたり (復活祭) (シャイト)
12オルガン独奏によるコラール「キリストは蘇り」 (復活祭) (シャイト)
13わが父の元へ登り (昇天祭) (シャイト)
14来たれ聖霊よ (聖霊降臨祭) (ゼッレ)
15汝は三位一体なり (三位一体節) (ゲージウス)
16神はわが砦 (フランク)
17オルガン独奏によるファンタジア「神はわが砦」 (M.プレトリウス)
[Disc 2]〈ドイツ語による典礼音楽〉
01わが魂は主をあがめ (ドイツ語マニフィカト) (シュッツ)
02キリエ (ドイツ語ミサ) (ベルンハルト)
03グローリア (ドイツ語ミサ) (ベルンハルト)
04オルガン独奏によるコラール「われらが主キリストはヨルダンより来たり」 (秘跡) (H.プレトリウス)
05深き淵より (秘跡) (シュッツ)
06オルガン独奏によるコラール「われらの救い主イエス・キリスト」 (秘跡) (シュテッフェンス)
07ヨハネ福音書によるドイツ受難曲第1部 (ドイツ語受難曲) (ブルク)
08ヨハネ福音書によるドイツ受難曲第2部 (ドイツ語受難曲) (ブルク)
09ヨハネ福音書によるドイツ受難曲第3部 (ドイツ語受難曲) (ブルク)
10オルガン独奏によるコラール「そこでイエスは十字架のもとに立ち」 (ドイツ語受難曲) (シャイト)
11それは聖なる十戒 (1) (教義問答書) (シャイン)
12それは聖なる十戒 (2) (教義問答書) (ルター)
13われらはみな、唯一の神を信じる (教義問答書) (ヴァルター)
14われらが父は天におられ (教義問答書) (レジナリウス)
15涙と共に種を蒔く人は (教義問答書) (ゼッレ)
16いかに愛すべきかな、なんじの住まうところは (教義問答書) (ハンマーシュミット)
17主にあって死ぬ人は幸いである (教義問答書) (シュッツ)
18オルガン独奏によるコラール「われは呼ぶ、なんじイエス・キリストよ」 (シャイト)
19わが天なる父よ (オトマイア)
演奏
リオネル・ムニエ指揮 アンサンブル・ヴォクス・ルミニス バルト・ヤーコプス(OG)