ガイドコメント
初フル・アルバムの初回仕様盤“その1”。新曲12曲のDISC1と、先発ミニ・アルバム2枚の全12曲を再編集して収めた“聴く特典”DISC2の2枚組。デビュー以来のDATの軌跡を完全網羅!
ガイドコメント
初フル・アルバムの初回仕様盤“その2”。新曲12曲のCDと、全ミュージック・クリップ&貴重な2002年a−nationライヴ映像を収めたDVDの2枚組。観る特典付きの贅沢なセット。
収録曲
[Disc 1]〈CD〉
01High-Spirit
テクノの4つ打ちが印象的なトラックだが、決してミニマルな展開にはならず、ドラマティックな雰囲気で歌は流れる。いろんな箇所で遊び心のあるサウンドを入れているので、マニアックな観点から聴くこともできる曲だ。
02Time Of Destiny
ちょっと跳ねた歌メロへ、ギターとキーボードがそれぞれ寄り添うようなフレーズを重ね合わせ、三位一体な演奏を形作っていく。3人の一体化した姿を、より具現化した形で示した楽曲。
03ありふれた日常を捨てて
楽曲が持つ雰囲気は、80年代ニューウェイヴ・ポップス。そこへLA風AORスタイルもちょっぴりスパイスしていった結果、まるでa-haのような楽曲の世界観を作りあげている。洋楽ポップス風味を感じさせるナンバー。
04Sentence
今にも壊れそうな儚い歌声からの幕開け。哀愁味を帯びた声色を盛り立てていくギター・サウンド。その儚さへ美しい旋律の数々を寄り添わせていくキーボード。別れを経験し、一つ大人の階段を登ろうとしていく少女の気持ちに、グッとくるナンバー。
05Stay in my heart
落ち着いたテンポにのった叙情性の雰囲気あふれる佳曲だ。ていねいに選ばれたメロディ・ラインは、多くのリスナーの心に訴えかけるだけの魅力があり、このグループの音楽的な実力を再認識するにはうってつけだろう。
06Oval
くぐもったピアノの旋律は、まるで昔のアナログ・レコードを再生しているかのよう。アルバム『elements』の中ではインタールード的な役割を持っている曲。思いきりメロウな旋律を奏でていくだけに、つい気持ちが切なくて揺さぶられてしまう。
07Losing myself
重層的な音を奏でていくキーボードの音色は80年代的だが、背景を彩る打ち込みスタイルは、まさしく90年代テクノ的な様式美を携えている。ギターの音色はアクセント程度に抑え、歌声とシンセの音が寄り添いながら世界観を作りあげていくナンバー。
08FUNNY DAYs
ファンキー&ジャイヴな感じというのは、day after tomorrowにとっては珍しいタイプの曲。とはいえ、あくまでも軽快に跳ねたポップス程度で抑えているところが特徴的。比較的後ろへ隠れてしまいがちなギターが目立っている点も、注目だ。
09Morning glow
モノトーンな風景を呼び起こすピアノの旋律。アルバム『elements』では、インタールード的な役割を担った楽曲だけに、どこか悲哀を秘めたピアノの音色を前面へ押し出した作りになっている。軽いタッチながら、印象深く耳へ入ってくる曲だ。
10grow
歌だけで始まる場合、最初のインパクトが強いものが多いが、この楽曲ではサビメロまであまり感情を昂らせていくことなく、切々と歌や演奏を進行させていく。その爆発寸前の抱え込んだ感情が、より情熱的な印象を聴き手に与えてくれそうなナンバー。
11naturally
80年代を思わせるような8ビートに乗った爽やかなナンバー。とはいえ、あくまで今日的なサウンド・センスに囲まれているので、懐かしさと新鮮さが共存するような、不思議な雰囲気をもった曲となっている。
12flower of youth
まるで、映画のクライマックスに流れるような印象を与えてくれる楽曲だ。和な装いを持った歌声とメロディ。そんな古(いにしえ)な旋律を哀愁味あふれる歌ものポップスとして昇華していく手腕は、さすがだ。
[Disc 2]〈DVD〉
01faraway
ハード・ロックとテクノの融合と言えそうな激しいサウンドに包まれているナンバー。だが、misonoはそんなサウンドに負けることもなく、伸びやかに勢いのある歌声を披露しているのが印象的だ。
02My faith
ゆったりとしたリズムにのり、misonoのヴォーカルは一音一音をていねいに歌い上げる。わかりやすいアレンジとメロディが上手くマッチし、人のはかない思いのようなものが見事に表現されている好楽曲だ。
03futurity
misonoが珍しく低音を活かした声を聴かせているのが印象的だが、コーラスでは高音へと展開していく。静と動がどんどん入れ替わっていくのが彼らのトレード・マークなので、それをまさに象徴する曲といえるだろう。
04for you
勇壮なメロディを持った楽曲だが、きらびやかなシンセの音が印象深いフレーズを次々とまぶしていくことで、パッと聴くと、とてもキャッチーな印象を与えてくれる。後半へ進むに従って切なさが増していく構成のセンスも、魅力的だ。