ミニ・レビュー
ヴェリズモゆえにおどろおどろしい女心が赤裸々に炙り出されていく。さまざまな女に肉薄し鬼気迫るかのような熱唱を繰り広げるゲオルギュー。まさにヴェリズモ・アリアの醍醐味である。“声による演技”の至高の姿がこれでもかと連なるプログラムに心揺さぶられる。共演のテノール、カレヤも素晴らしい。
ガイドコメント
カラスへのトリビュート・アルバム以来の新録音だとすると、5年ぶりのアルバムということになる。健在なり、ゲオルギュー。存在感を十分に見せ付けている。人気テノール、ジョセフ・カレヤとのデュエットも2曲収録。
収録曲
01歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」〜天の元后よ (マスカーニ)
02歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」〜ママも知るとおり (マスカーニ)
03歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」〜ここにいたのか、サントゥッツァ (マスカーニ)
04「古典様式による36のアリア」〜第2巻第3曲「ああ愛する人の」 (ドナウディ)
05歌劇「トスカ」〜歌に生き (プッチーニ)
06歌劇「メフィストーフェレ」〜蒼ざめた暁の光が (ボーイト)
07永遠に (マスケローニ)
08雲の影 (レフィーチェ)
09歌劇「ラ・ジョコンダ」〜自殺 (ポンキエッリ)
10歌劇「シベリア」〜いいえ!もしある考えが (ジョルダーノ)
11歌劇「ラ・ボエーム」〜さあ皆 彼女を紹介させて (レオンカヴァッロ)
12歌劇「ジプシーたち」〜切ってちょうだい 焼いてちょうだい! (レオンカヴァッロ)
13歌劇「つばめ」〜パリ!欲望の都市 (プッチーニ)
14歌劇「アンドレア・シェニエ」〜あなたのそばで心は静まり (ジョルダーノ)
演奏
エマニュエル・ヴィヨーム指揮 プラハ・フィルハーモニア アンジェラ・ゲオルギュー(S) (1)(6)プラハ・フィルハーモニー合唱団 (3)(6)(14)ジョセフ・カレヤ(T) (6)リチャード・ノヴァク(BS) (14)エマニュエル・フォン・オーエン