レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン / イーヴィル・エンパイア

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レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン / イーヴィル・エンパイア
CD
ガイドコメント
ロサンゼルス出身のミクスチャー・バンド、レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンの2ndアルバム。メリハリを効かせたギター・プレイや攻撃的なリズム隊、緊張感あふれるヴォーカルなど、すべてにおいて刺激の強い1枚だ。
ミニ・レビュー
もう発売されないんではないかと思われていた彼らのニュー・アルバムが、手元に届いた。前作の強烈なインパクトと同様の衝撃を、本作にも感じることができた。しかし、あまりにも早い今のシーンにおいて、3年のブランクは長すぎたのではないだろうか。
収録曲
01PEOPLE OF THE SUN
力強いビートと弦をスクラッチして生み出す奇抜なギターのフレーズが印象的な一曲。贅肉を省いたタイトなサウンドには、洗練された強靭さが宿っている。3分にも及ばない短い曲だが、破壊力は超一級だ。
02BULLS ON PARADE
ハードコア直系のへヴィなギターとリズムが炸裂するラウド・ロック・ナンバー。体制に対する反抗心がより顕著になったリリックも冴えわたっており、さらなる凶暴性と知性を備えたバンドの姿を感じ取ることができる。
03VIETNOW
へヴィでありながら隙間と隙間を埋め合わせていくストイックなバンド・セッションをバックに、多重録音されたザックのラップが幾重にも折り重なってミサイルのように打ち込まれてくる。鬼気迫ったサウンドにただひたすら圧倒される。
04REVOLVER
インプロっぽいパルス・ノイズからいきなりの爆音ギター・リフが炸裂。さらにヴォーカルもポエトリー・リーディングのように押さえたラップから、サビではハイテンションな絶叫で一気に畳みかける。シンプルだが一聴必殺の重低音ロックだ。
05SNAKECHARMER
ハードコア・メタルとも言える重低音サウンドに彩られた怒濤のへヴィ・チューン。絨毯爆撃のようにひたすら投下される轟音は、後に何も残さないほどの破壊力。圧倒的な音量と絶叫ヴォーカルがひたすら現実感を蹂躙(じゅうりん)していく。
06TIRE ME
前のめりなビートに乗せて繰り出されるスピーディなハードコア・パンク・ナンバー。鬼気迫ったサウンドに乗せて繰り広げられるザックのヴォーカルにはありったけの現実の悲惨さが込められており、危機感を煽る。
07DOWN RODEO
キャッチーなギター・リフが耳に残るミドル・ラウド・チューン。限界まで引き上げられた爆音ギターと弱者の怒りを代弁しているザックのヴォーカルの迫力も凄まじいが、そのテンションの裏側でフリーキーなギター・プレイも聞き所のひとつ。
08WITHOUT A FACE
1stアルバムの頃のタイト&ラウドなミクスチャー・ロック・スタイルを踏襲しながらも、よりへヴィに研ぎすまされたサウンドへと押し進められたような一曲。確固とした主張をしながら、怒りが爆発するラウド・ロック的な旨味もしっかり押さえられている。
09WIND BELLOW
へヴィ・ロックばりのグルーヴィなギター・リフが炸裂する一曲。コールタールのようにどろどろとした重いサウンドの中から、資本主義社会を皮肉るザックのヴォーカルがひときわ鮮烈に吐き出されている。
10ROLL RIGHT
ズシンと重いビートと野太いベースを背景にザックのマシンガン・ラップが炸裂。その隙間に差し込まれるギター・リフが興奮を煽る。軽いフットワークながらも、ポイントで重い一発を打ち込んでくるサウンドは、まさにボクシングのようだ。
11YEAR OF THA BOOMERANG
歪んだギター・リフから畳み掛けるように始まる怒濤のラウド・ロック・チューン。囚人の閉塞感を歌った歌詞のリアルさも凄まじいが、リズムの変調などによるサウンド面のアプローチが、オーディエンスをアジテートする。
タイアップ
  • 「Bulls On Parade」 - TBS「SCANDAL」予告編使用曲
アーティスト
  • レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン
    米国に巣食う社会問題を訴え続ける闘争ロック集団。社会派芸術家の父と反戦運動家の母を持つザック・デ・ラ・ロッチャ(vo)と、上院議員の秘書も務めたトム・モレロ(g)を中心とする彼らは、1992年にアルバム『レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン』……
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