ミニ・レビュー
新ヴォーカリストを迎え第2章を歩み出した7人組が放った1年ぶりのオリジナル・アルバム。TVドラマやCMなどですでに馴染みの曲が多く、もはやベスト盤的雰囲気さえあるのに加えて哀愁漂う「彼方から此処へ」や王道行くバラード「One love」などが彩りを添え重量級の聴きごたえ。
ガイドコメント
パフォーマーのAKIRAとヴォーカルのTAKAHIROが加入後、初となるEXILEのアルバム。爽快なミディアム・ナンバー「Everything」やNEVER LANDをフィーチャーした「WON'T BE LONG」などを収録している。
収録曲
01〜PHASE〜
大地の奥底から聴こえてくるような深い息遣いで始まるアルバム『EXILE EVOLUTION』のプロローグ。ギャラクシー・ビートにうねるベースとメタリックなギターが重なり、クールなグルーヴがだんだん熱を帯びていく。ライヴのオープニングが目に浮かんでくるようだ。
02EVOLUTION
流れるサイレン音にボンバーなヒップホップ・アレンジといった、アヴァンギャルドなサウンド・ワークが魅力のダンス・ナンバー。力強いメッセージと色気のあるファルセットは健在で、斬新さを常に追い求める彼らならではの、先取性あふれる未来的な楽曲だ。
03Everything
テレビ朝日系ドラマ『家族』主題歌。軽快なダンス・ビートと胸キュンなポップ・メロディ、ふたつの良いところがバッチリ詰まった欲張りな楽曲。太陽のまぶしい季節にむけて新たにスタートするのにぴったりな、明るい気持ちにさせてくれるナンバーだ。
04Yell
静かなピアノのイントロで始まるミディアム・バラード。「君なら その夢をずっと追いかけてゆけるだろう」と語りかけるATSUSHIの温かい言葉が心にしみる。求人サイト「あつまるくんの求人案内」CFソング。
05Lovers Again
スローに流れるメロディにハンドクラップとストリングスのアレンジが、透明感のある冬景色を描いているバラード。ATSUSHIとTAKAHIROのツイン・ヴォーカルにもますます磨きがかかっている。au LISMO CMソング。
06HOLY NIGHT
07WON'T BE LONG (feat.NEVER LAND)
2006年11月に倖田來未とのスペシャル・シングルとしてリリースされたバブルガム・ブラザースのカヴァーを、NEVER LANDとのコラボレーションで新録。倖田のヴォーカル・パートはTAKAHIROが担当し、NEVER LANDのラップを全面的にフィーチャーしている。
08DANCER'S ANTHEM
ブレイクビーツとサンプリングを巧みに駆使したインストゥルメンタルのインタールード。“ダンサーのアンセム(国歌)”というタイトルに表現されている通り、ライヴでのパフォーマンスにぴったりのアップ・ビートなダンス・チューンだ。
09No Other Man (feat.NaNa)
アップ・テンポのグルーヴィなラブ・ソング。安室奈美恵やAIのPVに出演しているダンサー、NaNaがゲスト・ヴォーカルとしてフィーチャーされ、EXILEの新たな一面を引き出している。エステ「ラ・パルレ」イメージ・ソング。
10彼方から此処へ
メランコリックなアコースティック・ギターの音色が切ないミディアム・バラード。優しく諭すような歌詞と憂いを含んだメロディが胸を締めつける。TAKAHIROの伸びやかなヴォーカルが堪能できる一曲だ。
11Change My Mind
EXILEの“ヴォーカル・オーディション 2006”の課題曲ということもあり、メンバーやファンには思い入れの深いミディアム・バラード。恋人との別離を乗り越えようと葛藤するピュアな気持ちに、思わず胸キュン。au LISMO CMソング。
12Giver
アップ・テンポの明るいリズムに乗せ、男気あふれる頼もしいフレーズの数々が届く。いじめられているヤツ、元気のないヤツ、周りにいるすべての人のためにできることを探していこうと呼びかけるバディ・ソング。“兄貴キャラ”の彼らならではのナンバーだ。
13Dream Catcher
EXILEらしいアッパーのダンス・ナンバー。夢を追いかけて舞い上がっていく飛翔感のあるメロディに、シンセ・ブラスがにぎわいを添えている。TAKAHIROが綴る素直でポジティヴな歌詞もいい。
14道
ズバリ「卒業=旅立ち」をテーマにしたバラード。叙情的なメロディはもちろんのこと、愛や希望などをストレートに訴えるフレーズに心が打たれる。“music.jp”CFソング、日本テレビ系『音楽戦士』オープニング・テーマのダブル・タイアップ曲。
15One love
ATSUSHI作曲による包容力豊かなバラード。澄んだ音色のピアノに涙腺が緩む。「出会いの数だけ笑顔が生まれ/笑顔の数だけしあわせになる」というリフレインで魅了する、新生EXILEによる初アルバム『EXILE EVOLUTION』を締め括るにふさわしいナンバーだ。
16運命のヒト (Orchestra Version) (初回のみ収録)