ミニ・レビュー
“楽曲イメージ奏法”という武本独自の表現法による演奏だ。彼女の“イメージ”はともかく、ロマンティシズムにあふれた甘美さと、情熱の迸りが全面に漲る。テクニックも万全。シューマンの「幻想曲」が聴きもの。ショパンのルバートも独特で面白い。
ガイドコメント
ソロ・リサイタル、室内楽をはじめオーケストラとの共演など、幅広い演奏活動を行なっているピアニスト武本京子。音楽の内面を色彩と物語でイメージして奏法を導く『楽曲イメージ奏法』の著書を出版し、独自の音楽論を実践している。
収録曲
シューマン:
01幻想曲ハ長調op.17
ショパン:
02夜想曲第2番変ホ長調op.9-2
03練習曲op.25〜第1番変イ長調「エオリアン・ハープ」
04ワルツ第6番変ニ長調op.64-1「子犬のワルツ」
05マズルカ第5番変ロ長調op.7-1
06マズルカ第41番嬰ハ短調op.63-3
07マズルカ第46番ハ長調op.67-3 (遺作)
08マズルカ第47番イ短調op.67-4 (遺作)
09マズルカ第48番ハ長調op.68-1 (遺作)
10ワルツ第15番ホ長調 (遺作)
11ワルツ第7番嬰ハ短調op.64-2
12夜想曲第20番嬰ハ短調「レント・コン・グラン・エスプレッシオーネ」 (遺作)
13幻想即興曲嬰ハ短調op.66 (遺作)