ミニ・レビュー
ベスト盤の体裁ながら、新録4曲(「12月の太陽」「フェリシタシオン!」「始まりの日」「つづれ織りの記憶」)、再録4曲(「想いの届く日」「エストレジータ」「11月のある日」「翼」)と充実した内容。新録として日本人作曲家の作品を3曲採り上げているのが印象的。ゆったりと静謐な響きに満ちた「フェリシタシオン!」など特にいい。外国人が“間”と言いそうな空間を作る技は、すでに円熟の域にあると思う。★
ガイドコメント
大萩康司本人による選曲、監修で編まれたベスト盤。本作のために3人の作曲家が書き下ろし新作を提供。さらに大萩の代表作である「11月のある日」「エストレリータ」「思いの届く日」「翼」は新録と、充実の一枚だ。
収録曲
0112月の太陽 (R.ゲーラ)
02フェリシタシオン! (金子仁美)
03ショティッシュ・ショーロ (ヴィラ=ロボス)
04「アクアレル」〜ヴァルセアーナ〜ワルツ風に (S.アサド)
05澄み切った空 (シネーシ)
06すべては薄明の中で 第1楽章 (武満徹)
07キューバの子守唄 (グレネ/ブローウェル編)
08母に捧げるグアヒーラ (ロハス)
09デ・ラ・ルンバ・ソン (マルティン)
10タンゴ・アン・スカイ (ディアンス)
11想いの届く日 (ガルデル/ビリャダンゴス編)
12風の道 (アッセルボーン)
13エストレジータ (ポンセ/ゴンサレス編)
14始まりの日 (渡辺俊幸)
15すべては薄明の中で 第4楽章 (武満徹)
1611月のある日 (ブローウェル)
17つづれ織りの記憶 (渡辺俊幸)
18翼 (武満徹/福田進一編)
19そのあくる日 (レイ・ゲーラとのデュオ・ヴァージョン) (R.ゲーラ)