ミニ・レビュー
音の身振りに強い固定イメージのある尺八の木管楽器としての可能性が面白い。独特のザラリとした響きが違和を孕みつつも、バッハの組曲での意外なほどの機動性、バルトークの民族舞曲でのカミシモ脱いだ親密さなど、へえ、と印象払拭。弦楽の響きにも思いのほか“木管”の資質が響き合う。開眼!
ガイドコメント
尺八の可能性を追求し、新たな世界を切り拓いている藤原道山による刺激的にして興味深いアルバム。共演を重ねているシュトイデSQとともに、日欧の古今の名曲を中心にオリジナル曲を交えて収録している。
収録曲
01MINORI (藤原道山)
02からたちの花 (山田耕筰)
03Flow my tears-流れよ、わが涙- (ダウランド)
04管弦楽組曲第2番〜1.序曲/5.ポロネーズ/6.メヌエット/7.バディネリ (J.S.バッハ)
05虚空 (尺八伝統曲)
06Lune (大島ミチル)
07ルーマニア民俗舞曲 (バルトーク)
08月下竹韻 (藤原道山)
09La Festa (大島ミチル)
10燕子〜Swallow〜 (カザフ民謡)