ガイドコメント
99年3月にインディーズからリリースされ、入手困難となっていた1stアルバムに、「バトルクライ」を追加収録してメジャーより復刻。グルーヴィなリズムに乗った明るいヴォーカルが心地好い。
収録曲
01ガラスのブルース
思いつくままに弾き流すギターもダルい歌声もダルいミドル・テンポもダルい、藤原の書くラフ・スケッチが6分強続くが、4人が見るのは同じ方角。自らのことをストレートに歌った初期バンプの代表曲。
02くだらない唄
故郷・千葉県佐倉市の印旛沼を舞台に、彼女との日々を振り返る青春讃歌。若さを疑わない無邪気な言葉が、朗らかなアップ・テンポで描くキャンバスを、想い出の黄色いタンポポが鮮やかに縁取る。
03アルエ
まだ10代だった藤原が、アニメ『エヴァンゲリオン』のヒロイン・綾波レイに恋して捧げたラヴ・ソング。エヴァのエピソードを絡めながら、ダイナミックな展開で駆け抜けるサウンドは甘酸っぱい後味。
04リトルブレイバー
クリーンで揺らしたアルペジオのAメロから、“僕にとって歌うことがブレイバー”と情熱迸らせるサビまでの高揚感。大切なものを守る勇気がゆらり立ち昇り、小さくも青い火花を散らすロック・ナンバー。
05ノーヒットノーラン
4分を刻むスネアにギターのシンコペーションをのせて悩ましく躍動するAメロから、厚いコーラスに押されてがむしゃらに加速するサビ。期待を背負う葛藤を、バッター・ボックスに立つスラッガーに重ねた青春讃歌。
06とっておきの唄
ロマンを凝縮した藤原の言葉が、気恥ずかしいぐらいの熱意で囁かれるロック・バラード。稚なく絡み合う2本のギターが手を繋ぐ二人の姿をリアルに描き出す、藤原とっておきの純愛ラヴ・ストーリー。
07ナイフ
くもりのない彼らの心のナイフ、その切れ味を確かめたくはない? オクターヴ奏法でざくざく切りつけるギター・リフと腰がガッチリ入ったドラミングに導かれ、ダイナミックに展開する正真正銘の勝負曲。
08バトルクライ
痛みを小脇に抱え、若さに任せてつんのめり気味に生き急ぐロック・ナンバー。粗いバンド・サウンドから生まれる青いグルーヴ、それを味と言える才能を秘めた、素っ裸ゆえに眩しいバンプ初期のキラー・チューン。