ミニ・レビュー
2007年韓国音楽シーンで最もブレイクしたヒップホップ・ユニットの日本デビュー盤。ブラック・マシーンのサックスを豪快にサンプリングした「ハウ・ジー」や甘やかなメロディと若さゆえの青さがせつなく沁みる「ライズ(コジンマル)」など、5人のカラフルな音楽性が表われたポップ・チューンに衝撃!
ガイドコメント
韓国No.1グループとの呼び声も高いビッグ・バンの2008年1月発表のアルバム。ダンサブルなクラブ・アンセムや流麗なミディアム・バラードなど、ヴァラエティ豊かな楽曲群を、定評のあるヴォーカル・ワークで聴かせてくれる。
収録曲
01ヴイ・アイ・ピー (イントロ)
ライヴではイントロ&インタールードとして必ず登場するナンバー。シンプルでダイナミックなビートにフリーキーなリズムと個性的なリリックをのせて、一瞬のインパクトでフロアを一まとめにする吸引力を持ったリフレインが耳に残る。
02ビッグ・バン
ユニット名をフックに盛り込んでリピートする“顔”的チューン。G-DRAGONとTOPのダブルMCのマイクリレーからD-LITEのナイーヴな低音ヴォーカルにつなぐサウンド・ワークは、本場のUSヒップホップのスピリットさえも感じさせる。
03ハウ・ジー
90年代にヒットしたブラック・マシーン「How Gee」をサンプリングしたクラブ・チューン。バスドラ風の重低音を響かせるTOPとその軽さが曲のヴァイブスとなるG-DRAGONのラップ・パフォーマンスが、とにかく衝撃的。
04ライズ (コジンマル)
韓国語詞ということを意識させないスウィートなメロディ、駆け抜けるような爽快感のあるビートにクギ付けのナンバー。メイン・ラッパー、G-DRAGONのフレッシュな音楽性がダイレクトに表現された、青くせつないポップスだ。
05ソー・ビューティフル
どこか懐かしいハウス系のリズム・ビートにD-LITEの色香を感じるナイーヴ&ハスキーなヴォーカルをのせて、そこに他メンバーのラップが入れ替わり立ち替わりで挿入される爽快なナンバー。ヒップホップ・サウンドの醍醐味が充分に味わえる濃厚チューンだ。
06ラ・ラ・ラ
G-DRAGONのハイトーン・ラップがダウナーなビートを牽引する、重厚感のあるナンバー。多彩なヴォイス・パーカッションやラップを重ねたハーモニーなど、5人それぞれの特徴的な声質を活かしたヴォーカル・アレンジが光る。
07トゥゲザー・フォー・エバー
しっとりと艶やかな美メロとフェイクを聴かせるR&Bナンバー。ユニークな声色の5人によるコーラスは、響かせ方も重ね方もユニークでまさに絶品の一言! ラップもハーモニーも息の合ったチームワークで魅せてくれる。
08オールウェイズ
マイナー・コードがせつなさを誘うメロディにオフビートなヴォーカル&ハーモニーを重ねた、カジュアル・ポップス。ストリート感覚とポップスの技巧を共存させるサウンド・ワークがとかく秀逸な、アピール力を充分に携えたナンバー。