ミニ・レビュー
正確無比な演奏や精緻な構築性で、いつもどこかクールな印象を与える諏訪内だが、パーチェとの共演によって、より豊かな感情表現を実現している。とりわけフランクのソナタでは、確固としたリズム、明晰な構築性という力強い足取りを保ちつつ、冷静と情熱、光と影など多彩なコントラストを展開する。★
ガイドコメント
諏訪内晶子の4年ぶりとなる新録音は、フランクとR.シュトラウスのヴァイオリン・ソナタ。ほぼ同時期に書かれたふたつのヴァイオリン・ソナタの傑作で、より進化した美の世界を聴かせてくれる。2016年に没後20年を迎えた武満徹の「悲歌」も収録。
収録曲
01ヴァイオリン・ソナタ変ホ長調op.18 (R.シュトラウス)
02悲歌 (武満徹)
03ヴァイオリン・ソナタ イ長調 (フランク)