ザ・ホワイト・ストライプス / ゲット・ビハインド・ミー・サタン

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ザ・ホワイト・ストライプス / ゲット・ビハインド・ミー・サタン
CD
ミニ・レビュー
グラミー賞を受賞した前作に続く、2年ぶりの5作目。これまで以上にメロディックなソウル・ナンバーやカントリー・ブルース・タイプの曲が増え、アコースティック・ギターやピアノの弾き語りなど、多彩なアレンジと深みを増したヴォーカルが聴きもの。
ガイドコメント
前作『ELEPHANT』がグラミーにて最優秀オルタナティブ・アルバム&ロック・ソングの2部門を受賞。そんな彼らの5作目となるアルバム。前作以上に破壊力と衝撃を持ち合わせた内容になっている。
チャート
  • TOWER RECORDS 渋谷 アルバム総合
    4位 (2005/5/29)  ⇒  10位 (6/6)  ⇒  22位 (6/13)  ⇒  34位 (6/20)  ⇒  33位 (6/27)
  • TOWER RECORDS 新宿 アルバム総合
    4位 (2005/5/29)  ⇒  10位 (6/6)
  • TOWER RECORDS 札幌 アルバム総合
    5位 (2005/5/29)  ⇒  9位 (6/6)
  • TOWER RECORDS 名古屋 アルバム総合
    4位 (2005/5/29)  ⇒  8位 (6/6)
  • TOWER RECORDS 大阪 アルバム総合
    4位 (2005/5/29)
  • TOWER RECORDS 福岡 アルバム総合
    4位 (2005/5/29)
  • TOWER RECORDS ロック&ポップス アルバム
    4位 (2005/5/29)  ⇒  5位 (6/6)  ⇒  13位 (6/13)
収録曲
01BLUE ORCHID
キャッチーなギター・リフを繰り返す彼らお得意の曲調。が、リフはいつになくメタリカルだし、ジャックの歌声もファルセット気味。さらに珍しくダンサブルな調子もあり、ディスコ・ブルースとでも名づけたくなる。
02THE NURSE
『ゲット・ビハインド・ミー・サタン』における音楽面での進化を象徴するような曲。これまで彼らとは無縁の楽器“マリンバ”が主楽器に使われており、現代音楽×ガレージ・ロックのような奇妙な世界が築かれている。
03MY DOORBELL
ファンキーなんて表現からはもっとも遠い位置で爆音を轟かせていた彼らが、“彼らにしては”ファンキーなリズムを繰り広げているガレージ・ファンク。音のスキ間を短所ではなく長所に転じるアレンジに成長の跡が。
04FOREVER FOR HER (IS OVER FOR ME)
これまでにもギターとドラムのみで優れたバラードを作り上げている彼らが、今度はギターをマリンバに替え歌うバラード。ジャックの重唱ほか、過去の曲であれこれ試みたアイデアの成果が生んだ完成度の高い楽曲だ。
05LITTLE GHOST
マンドリンの音色が軽快に跳ね回る本格的なカントリー・ソング。高い声や低い声で合唱された朗らかなムードの楽曲だが、よく聴いてみるとジャックの歌声ばかり。彼の器用さとともに奇妙さも伝わってくる、不思議な後味。
06THE DENIAL TWIST
ピアノとドラムが力強いビートを刻むロックンロール・ナンバー。『ゲット・ビハインド・ミー・サタン』収録曲では、従来のストライプスの路線にもっとも近い曲調だが、やはりここにもうっすらとファンクな味つけが。
07WHITE MOON
月に呼びかけるように歌うジャックが印象的な、ピアノ弾き語りによるシアトリカルなナンバー。ジャックのヴォーカルの表現力が“ロック・オペラ”のような世界を築き上げており、ドラムの音も効果音のように聴こえる。
08INSTINCT BLUES
『ゲット・ビハインド・ミー・サタン』収録曲の中では、ギターが幅を利かせている数少ない一曲。伝統的ブルースに深々とアプローチしながら、時折レッド・ツェッペリン風にも展開するサービス精神あふれる曲。
09PASSIVE MANIPULATION
ストライプス史上最短となる、わずか35秒間の曲。メグ・ホワイトが、ポーンと鳴るピアノと、ドーンと鳴るドラムを従え淡々と歌唱。ライヴでは「スクリュードライヴァー」と連結させた組曲形式でプレイされたりもする。
10TAKE, TAKE, TAKE
ギターもベースも聴こえてこない、太くて芯のある見事なオーケストラル・ロック。いつになくソウルフルなジャックの歌声が、右からも左からも聴こえて圧倒される。いずれジャックがプリンス化しそうな予感がしてくる一曲。
11AS UGLY AS I SEEM
アコースティック・ギターとパーカッションによる弾き語りナンバー。ジャックのロバート・プラント風歌唱の柔らかな魅力に、気分はすっかり『レッド・ツェッペリン3』。生楽器サウンドの良さを強調した録音も◎。
12RED RAIN
カントリー・ブルース風の出だしから徐々に激しさを増し、おなじみレッド・ツェッペリン風ヘヴィ・ブルース・ロックへと発展。たった2人で作ったとは思えない、そこらのバンド以上にバンドらしいサウンドが圧巻。
13I'M LONELY (BUT I AIN'T THAT LONELY YET)
そもそもこの人はピアノ弾き語りシンガーだったのでは? と錯覚してしまいそうなほど堂に入ったピアノ・バラード。新作を発表するごとに表現力を増すジャックの歌声が、しっとりと感傷的なムードで聴き手を包み込む。
14WHO'S A BIG BABY?
冗談めいて、少々不気味な音響サウンドに合わせ、「フーズ・ア・ビッグ・ベイビー? ワァー?」と、ひたすら繰り返す謎の曲。雰囲気だけなら赤ん坊をあやしている風だが、こうも妙な曲では情操教育上問題があろう。
15THOUGH I HEAR YOU CALLING, I WILL NOT ANSWER
本格的なアコースティック・ブルースを歌うかたわらで、“チップマンクス”あるいは「帰ってきたヨッパライ」風の虫声が一緒に歌っている珍妙ソング。虫声以外にも音響効果が試みられており、かなり実験色豊かだ。
(14)(15)ボーナストラック
仕様
ConnecteD内容:歌詞・対訳・セルフライナーノーツ訳
封入特典
  • 解説
アーティスト
  • ホワイト・ストライプス
    米国デトロイト出身のジャック・ホワイト(vo、g)とメグ・ホワイト(ds)が1997年に結成したユニット。1999年デビュー。2000年、2作目『デ・ステイル』、2001年にはメンフィス録音の3作目『ホワイト・ブラッド・セルズ』を発表。2人……
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