ミニ・レビュー
グールドはビートルズと同じように強烈な存在だという“教授”が、なるべくバッハを外して選曲したという。強烈に個性的な演奏もあるが、意外にも素直にロマンティックなものもあって、グールドの新たな魅力が味わえる。坂本お勧めのブラームスは、深く美しい。
ガイドコメント
坂本龍一の選曲によるグールドのベスト・アルバム。グールド研究者の宮澤淳一が全面協力し、グールド入門者はもちろん、グールド・ファンにも新たな発見がありそうな充実作となっている。
収録曲
[Disc 1]
01ピアノ・ソナタ第30番ホ長調op.109〜第1楽章 ヴィヴァーチェ、マ・ノン・トロッポ (ベートーヴェン)
02ピアノ・ソナタop.1 (ベルク)
03間奏曲変ホ長調op.117-1 (ブラームス)
04間奏曲変ロ長調op.117-2 (ブラームス)
05間奏曲ロ短調op.119-1 (ブラームス)
06ピアノのための変奏曲op.27 (ウェーベルン)
075つのピアノ曲op.23〜第5曲 ワルツ (シェーンベルク)
08ピアノ・ソナタ第8番ハ短調op.13「悲愴」〜第1楽章 グラーヴェ-アレグロ・ディ・モルト・エ・コン・ブリオ/第2楽章 アダージョ・カンタービレ (ベートーヴェン)
09パヴァーヌとガイヤルド第1番 (バード)
10ピアノ・ソナタ第3番嬰ヘ短調op.23〜第1楽章 ドラマティコ (スクリャービン)
[Disc 2]
01ヴュルテンベルク・ソナタ第1番イ短調Wq.49-1〜第3楽章 アレグロ・アッサイ (C.P.E.バッハ)
028つの歌曲op.6〜第2曲 すべてのもの (シェーンベルク)
03ピアノ四重奏曲変ホ長調op.47〜第3楽章 アンダンテ・カンタービレ (シューマン)
04ピアノ・ソナタ第8番イ短調K.310 (300d)〜第2楽章 アンダンテ・カンタービレ・コン・エスプレッシオーネ (モーツァルト)
05ピアノ・ソナタ第11番イ長調K.331 (300?@)〜第3楽章 アラ・トゥルカ (トルコ風) アレグレット (モーツァルト)
06ピアノ・ソナタ ホ短調op.7〜第1楽章 アレグロ・モデラート (グリーグ)
07ピアノ・ソナタ第17番ニ短調op.31-2「テンペスト」〜第3楽章 アレグレット (ベートーヴェン)
082つの小品op.57 (スクリャービン)
09ピアノ・ソナタ第1番ヘ短調op.2-1〜第1楽章 アレグロ (ベートーヴェン)
10ソナチネ第1番嬰ヘ短調op.67-1〜第3楽章 アレグロ・モデラート (シベリウス)
11歌曲集「マリアの生涯」op.27〜第1曲 マリアの誕生/第2曲 キリストの復活によるマリアの慰め (ヒンデミット)
12協奏曲ニ短調BWV974〜第2楽章 アダージョ (マルチェルロのオーボエ協奏曲による) (J.S.バッハ)
演奏
グレン・グールド(P) [2] (2)ヘレン・ヴァンニ(MS) (3)ジュリアード弦楽四重奏団メンバー (11)ロクソラーナ・ロスラック(S)