ガイドコメント
日本が世界に誇るロックンロール・バンド、ギターウルフ。ベースウルフことビリーへの追悼の意を込めて、ベーシストとしての彼の足跡をインディーズ盤&キューン盤で完全網羅したベスト・アルバム。
収録曲
01環七フィーバー
02オールナイトでぶっとばせ!!
1997年発表のアルバム『狼惑星』にも収録の彼らの代表曲の一つ。ご機嫌なリズムに乗って全開フルスロットルでシャウトする、ウルフ節炸裂のハイテンションなロックンロール!
03ミサイルミー
04ロックンロールエチケット
真摯にロック道を究めてきた彼らだからこそ言える“ロックンロールエチケット”。彼らの美学に触れることができる、息つく暇もない1分34秒のロックンロール。2000年発表のフル・アルバムのタイトル曲。
05ワイルド ゼロ
限界まで歪ませたギターの轟音が、バリバリとわななく鉄の馬の雄叫びを連想させる、インパクトの強烈な曲。「俺の食い物ロックンロール〜」という詞から、ギターウルフというバンドの生き様をうかがい知ることができる。
06ラブロック
2004年に発表のアルバム『LOVEROCK』のタイトル曲。「アマゾンで愛した オレの女王」について歌ったエキセントリックな詞を、ギターがいななく轟音でウルフ流のラブ・ソングへと昇華。地の果てまで届きそうな「LOVE〜」と叫ぶひび割れた声がとても印象的。
07イナズマのメロディー
リミットを思い切りぶっちぎりそうな音圧と鬼気迫る演奏は、まさにロックンロールの爆発炎上。すべてを吹き飛ばす強烈なエネルギーは、聴く者に油断の隙をも与えない。エキサイティングなノンストップ・ロックンロール!
08星空ジェット
疾走感あふれ、思わずシャウトしジャンプしたくなるナンバー。「星がジェットな夜〜」など、ぶっ飛んだ歌詞のインパクトは絶大で、ギターウルフの一番の魅力が発揮されている。気合いとノリ一発のカッコ良さが全面に押し出されているナンバー。
09ジェット ジェネレーション
99年発表のアルバムのタイトル曲。楽器にジェット機のエンジンを取り付けたかのような攻撃的な爆音サウンドと、走り抜けるリズム。“ジェット”エンジン級の轟音で突っ走る彼らのスタイルが如実に表われた、代名詞的ナンバー。
10新幹線ハイテンション
キンキンと耳をつんざくギター・ソロの勢いが、身を削るようにしてロックンロール街道を走り続ける彼らの魂の叫びにも聴こえる楽曲。猛スピードの新幹線にならった躍動感ある曲調ながら、「シュッシュッ……」と機関車を示すような歌詞が出てくるところはユニーク。
11ジェット・ビア
凄まじい轟音で攻め立てるいつものウルフ・サウンドとは打って変わり、比較的クリアな音質で録音された、さわやかな楽曲。しかし、寝ても覚めてもハラが減っても“ジェット・ビア”を欲すというような歌詞には、やはり彼ららしい荒々しさが見え隠れしている。
12カミナリ ワン
ギターの電源は雷とばかりに落雷の激しい音からスタート。暴風の中深夜の高速を「ビリビリくるぜ 俺の右手が…」と感じながら猛スピードでかっ飛ばす、切迫と恍惚をさまようようなギリギリの焦燥感が読み取れる。
13インベーダーエース
名盤と名高い『狼惑星』に収録されている、初期の彼らを象徴するナンバー。爆発を一瞬に封じ込めたかのような瞬発力ある演奏と隙のない轟音サウンドで、まさに火星辺りを侵略してしまいそうなくらい勢いのある楽曲に仕上がっている。
14UFO ロマンティクス
今は亡き、“ベース・ウルフ” ことビリーのベース・ラインが印象的なナンバー。エキサイティングな曲調に「たぶんUFO〜」など空想的な歌詞が合わさり、ぶっとんだ中にもなんとも言えないロマンティックな雰囲気を漂わせている。
15ジェット13
しょっぱなから“13”を「オレの数字」と歌う意味深な楽曲、かと思いきや、理由は「悪魔の数字でカッコつけたいだけ」。そんな歌詞にシビれてしまう、気合いとノリ一発で乗り切る、1分27秒の“ジェット”な高速チューン。
16ロックで殺せ!
「ロッキンロール!」「ロックで殺せ!!」「アーーー!!」の3つのフレーズをひたすら叫び繰り返すのみ。しかし、それだけで衝撃的な存在感を示してしまう彼らの迫力と、逸脱したパワーに感服してしまう楽曲。
17火星ツイスト
ダークなサウンドと、ロカビリー・テイストのシブいメロディ。火星のダンス・ホールというシチュエーションで踊り狂う客の熱気が、ムンムンと今にも伝わってきそうな楽曲だ。「火星生まれの火星育ち〜」という“火星スージー”のツイスト姿が目に浮かぶよう。
18フジヤマ アタック
「自分以上のすべてをつぶせ」という歌詞が強烈に頭に残る、彼らの存在をアピールする強烈ナンバー。日本随一のランドマーク“フジヤマ”から放たれたウルフのメッセージが、夜空に突き刺さるほど圧倒的な勢いとスケールを持っている。
19光のベイベー
落ち着いたミディアム・テンポで聴かせる、ギターウルフ流バラード。いつもの攻撃的な轟音サウンドは影を潜め、ポップなメロディと一味違った官能的な歌詞が乗るサウンドに思わず聴き入ってしまう。
20レッドロカビリー
軽快なリズムと“赤い赤い女とロカビリー”などといった意味深な歌詞が印象的なナンバー。ノイズを含めたすべての音が混沌と渦巻くサウンドの中に、彼らの根底にあるだろう“ブルース魂”を垣間見ることができる。
21カワサキZ2 750 ROCK'N'ROLL
豪快な8ビートで突っ走るドラムと尖ったギター、そして一直線のべース・ラインが駆け抜ける疾風怒濤の展開がたまらない。危険と隣り合わせの超スピードで飛ばす“カワサキZII750”のうなるモーターを感じさせる、ライヴでも人気の高いナンバー。
22タクシードライバー
“ベース・ウルフ”ことビリーが作詞・作曲した、タクシードライバーへのイライラをスパークさせたナンバー。だが、「かっこいいのは デニーロだけ〜」と、さり気なくロバート・デ・ニーロに敬意を示す詞を埋めこんでいるあたりがクール。
23島根スリム
“ドラム・ウルフ”ことトオル以外は島根県出身という彼ら。ノスタルジーが伝わる叙情的な歌詞に骨太のストレートなロックンロールが重なったナンバーだ。故郷の夜の光景が目に浮かんでくるようだ。
24爆音ブラッド
すさまじいハウリング音から始まり、爆音サウンドが畳み掛ける展開がインパクトのあるナンバー。テンション高く迫るゴリ押しのシャウトは、まさに彼らに「爆音の血」が流れていることを証明しているかのようだ。
25アイ・ラヴ・ユー、OK
言わずと知れた矢沢永吉の名曲を、轟音ギター1本による弾き語りでウルフ流に堂々とカヴァー。ジャパニーズ・ロックンローラーのカリスマ、矢沢永吉へのリスペクトの心がうかがえるロック・ナンバーだ。
26サマータイムブルース
エディ・コクランのゴキゲンな名曲「サマータイム・ブルース」を、“ベース・ウルフ”ことビリーが歌い、カヴァーしたナンバー。歌詞は英語というより、聴きとることが難しウルフ語になっているところが、なんとも彼ららしく、愉快。