ガイドコメント
アメリカのメロディック・パンク・バンド、グッド・シャーロットの4thアルバム。原点回帰をテーマに、1stアルバムと同じプロデューサーのもと、当時と同じスタジオで制作された話題作。期待を裏切らない、ポップでダンサブルな仕上がりとなっている。
収録曲
01GOOD MORNING REVIVAL
ジョエル・マッデンとプロデューサーのドン・ギルモアが2人だけで作り上げたショート・ソング。靄がかかったような音空間の中でジョエル・マッデンが切々と歌い上げる。アルバム『グッド・モーニング・リバイバル』での次曲「ミザリー」のイントロダクション的な役割も果たしている。
02MISERY
はみ出し者でいることの誇りと悲しみ、そして同類の人々へのシンパシーを綴ったパンク・チューン。ベンジーとジョエルが入れ込んでいるエレクトロニック・ミュージックのエッセンスが取り入れられた、打ち込みサウンドが特徴的。
03THE RIVER
彼らの長年の友人でもあるアヴェンジド・セヴンフォールドのメンバーをゲストに迎えて作られたアッパー・チューン。ジョエル・マッデンの伸びやかな歌声とM.シャドウズのハスキーな歌声のコンビネーションが抜群。
04DANCE FLOOR ANTHEM
ベンジーとジョエルが課外活動として行なってきたDJの経験がバンドの音楽性に見事に昇華された、タイトルそのままのグルーヴィなダンサブル・チューン。極太のビートと拮抗するかのような甘酸っぱいメロディ・ラインも強力。
05KEEP YOUR HANDS OFF MY GIRL
ジョエル・マッデンが自身のDJ活動中に感じたフラストレーションを轟音のディストーション・ギターに乗せて叩きつけたヘヴィなエレクトロニック・ポップ。ラップ調の饒舌な歌でリズミカルにグルーヴを刻み込んでいく。
06VICTIMS OF LOVE
『グッド・モーニング・リバイバル』完成への足がかりとなったストレートなロックンロール・ナンバー。高速の16ビートを的確に刻み続けるディーン・バターワースのドラミングを中心に据えた、爽快感満点のバンド・アンサンブルだ。
07WHERE WOULD WE BE NOW
ジョエル・マッデンの恋愛経験を赤裸々に綴った失恋バラード。傷心を癒すかのように、ストリングスとピアノの甘い音色がジョエル・マッデンの歌声を優しく包み込む。雄大なシンフォニーを想わせる流麗なメロディ・ラインも特筆もの。
08BREAK APART HER HEART
恋人に捨てられた男の喪失感を切々と綴ったロック・チューン。どんなに悲惨な経験をしようとも、それがいつかは人生の糧となり、乗り越えられる日が来るはず……。暗い曲調の中にもそんな前向きな意志が確かに刻まれている。
09ALL BLACK
荘厳なキーボード・サウンドをイントロに陰鬱なロック・サウンドが展開される、「黒」をテーマにしたゴシック・ロック・チューン。歌詞の中ではローリング・ストーンズの「黒くぬれ!」にオマージュが捧げられている。
10BEAUTIFUL PLACE
ベンジー・マッデンがメキシコ滞在中に感じたポジティヴな心境を綴ったメロディアスなポップ・チューン。スライド・ギターのリラックスした音色とすべてを肯定するかのようなジョエル・マッデンの穏やかな歌声の絡みが美しい。
11SOMETHING ELSE
上流階級出身のお嬢様と付き合う男が抱く劣等感と「本当に大切なのはお金じゃなくて愛なんだぜ!」というロマンティックなメッセージを綴った甘酸っぱいラブ・ソング。ジョエル・マッデンの伸びやかなファルセット・ヴォイスが美しい。
12BROKEN HEARTS PARADE
新たな第一歩を踏み出すために必要なのは、自分自身の心の闇と向き合うこと。多くの悩みを抱えるであろう10代のリスナーに向けて放たれた力強いメッセージ・ソングだ。チープな音色のホーン・セクションが何ともいえずチャーミング。
13MARCH ON
夜をくぐり抜けたなら朝日に出会えるはず。だから諦めずに進み続けるんだ……。ジョエル・マッデンが優しく歌いかける。アルバム『グッド・モーニング・リバイバル』のポジティヴなヴァイブを集約した感動的なポップ・チューンだ。
14KEEP YOUR HANDS OFF MY GIRL
『グッド・モーニング・リバイバル』の中核を成すシングル・ナンバーをブロークン・スピンドルスがリミックス。オリジナルのクラブ・ミュージック的な側面を拡大解釈したエレクトリック・クラッシュ・チューンに仕上がっている。
15FACE THE STRANGE
キャッチーなメロディ・ラインに疾走感あふれるビート、そしてささくれだった音色のハードなエレクトリック・ギター。そんなグッド・シャーロットの十八番ともいえるサウンドが存分に展開されるポップ・パンク・チューン。