ミニ・レビュー
日本企画と連動しながら70年代中盤に結成されたグレイト・ジャズ・トリオは、ハンク・ジョーンズを核に何度か新陳代謝したが、奇をてらわずにピアノ・トリオの定番確立を目指すポリシーが、この“88年版”GJTでも変質していない点が見事。1集と2集とで、20曲のスタンダードをコンパクトにまとめ上げ、それぞれにジャズ・ピアノの最大公約数的魅力を網羅するプロダクションは、やはりハンクの資質に全面的に負っている。そのジャズ表現の機微や質感が時代ごとに異なる表情を浮べるところに、つい酔わされてしまう。
収録曲
01AFTER YOU'VE GONE
02SUMMERTIME
03THE DAYS OF WINE AND ROSES
04AS TIME GOES BY
05YOU'D BE SO NICE TO COME HOME TO
06SUMMER KNOWS
07GEORGIA ON MY MIND
08PRELUDE TO A KISS
09ST.LOUIS BLUES
10DANNY BOY
演奏
ハンク・ジョーンズ(p)マッズ・ヴィンディング(b)ビリー・ハート(ds)