Hi-STANDARD / GROWING UP

ミニ・レビュー

メロコアの日本代表選手、ハイ・スタのメジャー・デビュー盤。キャッチーなメロディとエネルギッシュな爆音演奏は明らかに他のメロコア連中から数歩抜きん出たもの。オリジナル楽曲の完成度の高さはもちろんのこと、(4)(8)(9)などのカヴァーのセンスも最高!

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収録曲

01MAXIMUM OVERDRIVE

メジャー・デビュー・アルバム『GROWING UP』のオープニング・ナンバー。イントロからテンポ・チェンジする粋なアレンジと疾走感あふれるギター・リフが印象的。人生を肯定する極めてポジティヴな1曲。

02LONELY

下降するクリシエ・ラインが印象的なアップ・テンポ・ナンバー。美しいハモリのギター・リフからスネア・ドラム1発まで滑らかに展開するタイトな間奏、転調したブリッジから元に戻る終盤のサビなどが聴きどころ。

03SUMMER OF LOVE

高速パンクによる失恋ソング。アイスクリームのように溶けてなくなってしまった、ひと夏の恋がテーマ。カウンター・ライン、キレイなハモリを聴かせるバッキング・ヴォーカルやチャーミングなエンディングが印象的。

04SINCE YOU BEEN GONE

ロック・グループRAINBOWの代表曲をカヴァー。高い演奏技術に裏打ちされたタイトなアンサンブルで、見事にメロコア風に仕上げている。Bメロのキメや主旋律を支えるコーラスなど、気の利いたアレンジも見事。

05WAIT FOR THE SUN

6/8拍子基調のミディアム・ロック・ナンバー。明るい未来を信じるポジティヴな歌詞と聴き手に勇気を与えるようなメジャーな曲調が特徴的。力強さを感じさせるヘヴィなリフと鮮やかなギター・ソロも光る。

06TELL ME SOMETHING、HAPPY NEWS

ベースをフィーチャーした粋なイントロではじまる軽快なロック・ナンバー。異常で窮屈な社会への不満をあらわにするパンキッシュな歌だが、遅刻を題材にするなど、ストーリー仕立てにしている点が特徴的。

07GROOVY CREW

ヴァラエティ豊かなリズムを披露するユニークなナンバー。ゆったりとしたシャッフル・リズムとファルセット・コーラスによるイントロから一気にテンションの高い8ビートに展開し、ラストはメタル風に締めくくる。

08SATURDAY NIGHT

ゴリエの「PECORI NIGHT」のオリジナルとしてでも知られるベイ・シティ・ローラーズの大ヒット曲のカヴァー。ブラス・セクションをゲストに迎え、原曲のフレーズを上手に活かしながらパンキッシュなサウンドに仕上げている。

09CALIFORNIA DREAMIN'

1960年代後半に活躍したママス＆パパスの大ヒット曲のカヴァー。哀愁漂うバラード調のイントロから疾走するパンクに展開し、ギター・ソロでは一度トーン・ダウンするなど、巧みなアレンジが施されている。

10SELFISH GIRL

女にもてあそばれた男の怒りの歌。「彼女に手紙を書いたんだ」と歌うAメロはファンキーなグルーヴのきわめてポップな曲調で、「you bitch」と絶叫するサビが超高速で駆け抜ける。高い演奏技術があっての好演だ。

11I'M WALKIN'

自分の信じる道を歩いていくと高らかに歌うポジティヴな曲。シャッフル基調の軽快なロックと疾走パンクが交互に現われる構成が特徴的。エンディングではさらにリズム・チェンジして“walk my way”と合唱する。

12NEW LIFE

あまりにも印象的なベース・ラインのせいか、各ラジオ局のジングルとしても耳にすることが多いこの曲。メンバー自身も楽しみながら作ったことが伝わる、クセのあるヤンチャな展開が小憎らしい！

13KISS ME AGAIN

まだまだ荒っぽさの残るところも微笑ましい、1stアルバム収録曲。力技でガンガン突っ込んだかと思えば、ふとした拍子にセンチな鳴りも聴こえてくる。引き際をきっちり押さえた、巧みな構成が光っている。

14IN THE BRIGHTLY MOONLIGHT

サーフ・ミュージック風の美しいコーラスで始まる雑食系ロック・ナンバー。ロックンロール調のソロをはじめ、オールディーズ・フレーズやゴリゴリのリフなど、エレキ・ギターのおいしい部分を凝縮したような1曲。

15GROWING UP

メジャー・デビュー・アルバムのタイトル・チューン。思い出の詰まった街を離れる切ない設定だが、主題は男の成長というきわめてポジティヴなもの。親しみやすいコード進行と洗練されたキャッチーなメロディが魅力。

アーティスト

Hi-STANDARD
日本のパンク・ロック・バンド。愛称は“ハイスタ”。1991年8月に結成、92年9月より難波章浩（b,vo）、横山健（g,vo）、恒岡章（ds）の3名体制へ移行。精力的なライヴ活動を展開し、95年の1stフル・アルバム『GROWING UP』……

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