ミニ・レビュー
バロックから現代まで幅広いレパートリーの中から身の丈に合った役に没入できる、きわめて現代的な歌い手キルヒシュラーガー。メゾに要求される優しさと雄々しさという両性具有的資質を、品格をもって表現できる稀有な才がヘンデル・アリアに繚乱する。★
ガイドコメント
バルトリに次ぐメゾ・ソプラノとして、世界各地の歌劇場で活躍中のキルヒシュラーガーの、初となるヘンデル・アルバム。ステージとは一味違った豊かな情感をたたえた歌唱に、たっぷりと酔いしれたい。
収録曲
ヘンデル:
01歌劇「アリオダンテ」〜ここでは、愛を/一途な思いの翼を/たわむれるがいい、不実な女よ/暗く、呪わしい夜の果てに
02歌劇「ジュリアス・シーザー」〜心に呼び覚ませ/願わしき希望よ/蛇の怒りはおさまらない
03歌劇「クレタのアリアンナ」〜あなたは私に腹を立て/ああ、祖国よ・・・死すべき者の休息だけが/揺るぎない樫の木が/たけりくるった獅子のごとく/さあここで、受けて立とう
演奏
アンゲリカ・キルヒシュラーガー(S) ローレンス・カミングス指揮 バーゼル室内管弦楽団