ミニ・レビュー
通算14作目。1曲目は、恋を綺麗に終わらせようとする彼の嘘を見破る(が彼には言わない)アンニュイな歌唱のミディアム・バラード。2曲目は、別れ際の心の叫びを絶唱するメランコリックな楽曲。1曲目→2曲目の時系列や歌唱の変化が秀逸。女の本音は、ホラー映画よりずっと怖い。★
ガイドコメント
ドラマ主題歌に起用された「紅蓮の月」がロング・セールスとなった、柴田淳の2007年第1弾シングル。女性の切ない心情がリアルに描写されたナンバーに仕上がっている。グルーヴ感のあるサウンドにも注目。
収録曲
01HIROMI
通算14作目のシングル。ある女性の日記をそのまま覗き見しているかのような、核心をついた詞に一瞬ドキリとする。特に「誰か抱きしめて」という下りに、後戻りできない恋の結末のやるせなさが漂っている。
02あと少しだけ…
強く前向きに生きようとしながらも、すぐに恋人を断ち切れない主人公の思いを綴ったバラード。サビに向かって盛り上がっていくメロディが、そのまま気持ちの昂揚を表現しているようで胸に迫ってくる。自身によるバック・コーラスも美しい。