ミニ・レビュー
ファン選出によるベスト。11年前、「アジアの純真」でデビューした時、ここまで息の長い活動を続けるデュオになると誰が想像しただろうか。あらためて聴くとヌケのよいロックンロールが多く、カッコいい! 歌詞も味わい深い。「オトメモリアル」はメリーメーカーズと作った乙女心炸裂の曲。
ガイドコメント
PUFFYのベスト・アルバム。デビュー曲にして大ヒットを記録した奥田民生プロデュース作「アジアの純真」をはじめ、10年間の代表曲を網羅。絶妙なユーモアに満ちた良質ポップスが満載だ。
収録曲
01Tokyo I'm On My Way
02海へと
CMで使用されたことでも話題となった、奥田民生が手掛けたガールズ・ロック・ナンバー。投げやりのギリギリ一歩手前のようなヴォーカルと少しばかりひねくれたメロディには、あとを引くような中毒性がありあり。
03渚にまつわるエトセトラ
知らず知らずのうちに口ずさむ、「カニ食べ行こう〜」の名フレーズが一度聴いたら忘れられない、井上陽水&奥田民生コンビによる一曲。インパクト強めのシュールな歌詞をベタなディスコ調で歌っています。
04Hi Hi
05働く男
ユニコーンの90年のヒット曲をカヴァー。疾走感あふれるパンキッシュなアレンジで、PUFFYならではの明るくコミカルなヴォーカルを聴かせる。ピコピコした電子音と“ウー、ハー”というコーラスがにぎやかに彩っている。フジテレビ系アニメ『働きマン』の主題歌。
06赤いブランコ
いかにもアンディ・スターマーらしい、ジェリーフィッシュの作品にも通じるキャッチーな要素を完備したパワー・ポップ・ナンバー。変わらない二人のヴォーカルはそのままに、軽快なロックンロールを聴かせてくれる。
07サーキットの娘
作詞作曲を手掛けた奥田民生が後にキーを下げずにカヴァーするほど、民生らしいコード展開をみせたロックンロール・ナンバー。ロックンロールの基本を押さえた、米国でも人気の一曲。
08パフィーのルール
タイトル通り、パフィーの2人の関係を示すような遊び心満載の歌詞が面白い、ロックンロール・チューン。天然とも思える2人の才能と魅力を存分に堪能できる、これぞまさにパフィー流ロックンロールだ! といえる。
09これが私の生きる道
10ともだち
「あたし達がその昔今よりもっと若かった頃」……。アルバム『NICE.』のラストを飾るのは、デビュー前から“ともだち”同士だったという大貫亜美と吉村由美が、自分たちの「今まで」と「これから」を歌詞に託した美しい友情ソング。
11モグラライク
作詞・曲は奥田民生。すっとぼけた楽曲の世界はいつも通りだが、その中でクールなギターがいななき、禅問答的な人生の哲学が見えたりする。ただのフシギちゃんでは終わらない、これぞパンクスの王道ソング。
12ブギウギNo.5
東京スカパラダイスオーケストラをバックに、シンプルなメロディが鮮やかに色づけられたライヴではお馴染みのナンバー。自信を持って自分たちの曲を楽しんでいると感じさせるハッピーな一曲。
13TEEN TITANS THEME
14人にやさしく
ザ・ブルーハーツのパンク・ロックが、奥田民生&PUFFYにかかると、力の抜けたのほほんロックに。ゆるめの「ガンバレ!」は、逆に“ぼちぼち頑張ろうかな”という不思議な説得力があり、気負いのない元気を与えてくれる。
15愛のしるし
16invisible tomorrow
17ハズムリズム
18たららん
「たららんらん〜」と肩の力の抜けた“のほほん”としたサビが、彼女たちのかわいい面を引き出した心温まるナンバー。安らぎたい午後のひと時にはピッタリな、おおらかな雰囲気を持った一曲。
19アジアの純真
20オトメモリアル
カネボウ「Lavshuca」CM曲。春という季節の中、恋にときめく乙女のリアルな心情を疾走感あふれるサウンドに乗せて歌い上げていく。シンプルな歌詞なのに楽しさいっぱいで、これぞガーリッシュ・ロックという出来だ。