ミニ・レビュー
CDデビュー5年目に放つ約1年3ヵ月ぶりの5作目。渡邊忍やAxSxAらに加えて末光篤などの新しい人と組み、前進しながらポップ・アプローチを強めている。何気に磨きをかけた彼女の声にヤられるのだ。貴重な「Butterfly」をはじめとして、DVDは一層キャラ全開。★
ガイドコメント
2009年にデビュー5周年を迎えた木村カエラによる5thアルバム。キュートでポップなロック・ナンバーから、ノリの良いアッパー・チューンまで、ヴァラエティに富んだ内容だ。
収録曲
[Disc 1]
01Dear Jazzmaster '84
BRAZILIANSIZEの4106がプロデュースした元気いっぱいのアップ・ナンバー。カエラの明るくクリアな歌声とリズミカルなサウンドで沈んでいた気持ちも晴れやかになる。夢に突っ走る“ボク”の勢いと希望を綴った詞が爽やかだ。
02マスタッシュ (album ver.)
マンダム『LUCIDO-L』CMソングに起用の12thシングルのアルバム・ヴァージョン。歌詞の内容とは関係なく“響きがよかったから”との理由で付けられたタイトル名は“口ひげ”という意味。恋する女の子の気持ちをポップに可愛らしく歌う。
03Phone
ポッカ「キレートレモン」のCMソングに起用された、リズミカルで爽やかなナンバー。軽快なアコギとピアノ、弾むカエラの歌声が清々しさを感じさせる。照れや不安はあるが、二人は電話で通じ合うことができると綴った歌詞が歯がゆい。
04乙女echo
MO'SOME TONEBENDERの藤田勇がプロデュースした、陽気なメロディとユニークな歌詞が魅力のミディアム・ナンバー。掛け声や手拍子がポップで、間奏では浮遊感のある不思議なサウンドがよりきわだっている。
05Butterfly
リクルート「ゼクシィ」CMソングに起用された心地よい喜びの曲。教会を思わせるパイプオルガンのようなキーボードや鐘の音をバックに、穏やかに歌うカエラの声が優しい。プロデュースはSUEMITSU & THE SUEMITH。
06どこ
13枚目で初のバラード・シングルで、作詞・作曲ともにASPARAGUSの渡邊忍。失った恋や世間の厳しさを切なく歌うも、笑顔のほうがいいよというメッセージも送っている。“悲しいのなら泣いてもいいんだよ”という詞に温かさを感じる。
07HOCUS POCUS
MBS系ドラマ『子育てプレイ』テーマ・ソングとなった、5thアルバムのタイトル曲。愉快な詞ではあるが、“人はいくらでも自分自身の力で生まれ変われる”というメッセージが込められている。プロデュースはクラムボンのミト。
08Another World
ポップ感のあるサウンドとリズミカルなテンポにゆったりと歌うカエラの声が響く一曲。光や希望にあふれた“もう1つの世界”を望み、どうして自分のいる世界は愛する人が苦しむのかを問う。プロデュースは會田茂一。
09season
リリカルで優しい詞と温もりのあるカエラの歌声が沁みるナンバー。“移りゆく季節”とともに歩んでいく二人の情景と心情を綴りながら、未来への希望を与えてくれる。クリアに奏でられるメロディのなかにほのかにノスタルジーを感じる。
10キミニアイタイ
COMEBACK MY DAUGHTERSの高本和英プロデュースによるダンサブルなナンバー。別れてしまった“君”を想い、“会いたい 君に会いたい”と直球に綴った詞が切ない。感情を込めて歌い上げるカエラの歌声が耳に残る。
11Jeepney
マンダム「LUCIDO-L」CMソングで、STAnの西井鏡悟プロデュースによるポップ・ナンバー。今までの自分を変えるために旅に出る前向きな詞に、カエラの弾む歌声が乗る。快晴を思わせるクリアでリズミカルなサウンドが明るい気分にさせてくれる。
12BANZAI (album ver.)
TBSテレビ系『S☆1』テーマ・ソングに起用された14thシングルのアルバム・ヴァージョン。ダンサブルなリズムに“踊りだせ BANZAI”というノリノリな歌詞でテンション上がるディスコ・ナンバーに仕上がっている。
13Super girl
蔦谷好位置プロデュースによる疾走感あふれるポップ・ナンバー。“ちからをくれる”魅力的な“Super girl”に興味を持つ“僕”の想いを爽やかに描く。未来へ駆け出していくような勢いのある、クリアで躍動するサウンドが気持ちよい。
[Disc 2]〈DVD〉
01マスタッシュ (MUSIC VIDEO)
02memories (original version) (MUSIC VIDEO)
03どこ (MUSIC VIDEO)
04BANZAI (MUSIC VIDEO)
05tvk“saku saku”MC復活ウィーク (編集版)
06BANZAI (MUSIC VIDEO メイキング映像)