ガイドコメント
『キー・オブ・ライフ』以来、実に4年ぶりに発表した80年発表の名作。シングル「マスター・ブラスター」や彼の代表的名バラード「レイトリー」を収録。ジャケットからして第三世界への意識の強さを感じる作品。
収録曲
01愛と嘘
ホーン・セクションをフィーチャーしたハードなファンク・サウンドに乗って歌われるラブ・ソング。強靭なリズム・セクションが先導する攻撃的なサウンドにふさわしく、スティーヴィーのヴォーカルもアグレッシヴ。女声コーラスとパーカッションも好サポート。
02キャンドルにともした恋
コーラスとの掛け合いも楽しめる熱烈なラブ・バラード。エレクトリック・ピアノやサックスをフィーチャーしたムーディなサウンドをバックに、スティーヴィーがソウルフルなヴォーカルを披露している。その後のライヴでのレパートリーとしてもおなじみの曲。
03ロケット・ラヴ
恋愛をロケットにたとえた失恋ソング。ストリングスやコーラスをフィーチャーしたメロウなサウンドをバックに、シェイクスピア、ピカソ、バッハ、ブラームスらの名前を引き合いに出して歌われる。スティーヴィーの歌唱力を改めて思い知らされるパワフルなバラード。
04疑惑
05目を閉じれば愛
「俺の心が読める女」について歌ったラブ・ソング。軽やかなラテン・ファンク調のサウンドに乗って、自由奔放に歌われるスティーヴィーならではのメロディが素晴らしい。間奏の饒舌なハーモニカ・ソロも秀逸。小品だが、抗い難いほど魅力的な曲のひとつ。
06マスター・ブラスター
07孤独のダンサー
若きダンスの達人ケイタを称えるストンプ・ソング。タイトなファンク・ビートに乗って歌うスティーヴィーのソウルフルなヴォーカルが魅力的。ダンスのための曲でもあるが、安直なディスコ・サウンドではなく、ホーンやコーラスのアレンジなども凝っている。
08哀しい絆
人種差別問題を主題にした曲。黒人だというだけでアパートを貸してもらえない、というエピソードを驚くほどストレートに歌っている。どちらかといえば地味な曲だが、こういったテーマをポップ・ソングに仕上げてしまうところがいかにもスティーヴィーらしい。
09レイトリー
10ハッピー・バースデイ