ミニ・レビュー
前作から2年、骨太なアーティストに成長した清木場の2作目。バンド・サウンドを中心に、ライヴで披露した曲もブルース・ハープなどによるバラードやスクラッチDJ&ラップなど大胆にアレンジを変えて、新たな面を見せている。ロンドンでマスタリングとジャケット撮影を敢行。
ガイドコメント
シンガー・ソングライター、清木場俊介(元EXILE)の2ndアルバム。ヒット・シングル曲はもちろん、2006年のツアーで披露されたナンバーのアルバム・ヴァージョンなどを収録。情熱的な歌声が胸に響く。
収録曲
01believe
重厚なギターとコーラスで力強く幕を開け、男らしいヴォーカルが力強く映えるミディアム・ロック・ナンバー。己を信じて前に進もうというポジティヴな歌詞を引き立たせるアレンジは、耳をひきつけられるほどに効果的だ。
02Lenny Down
2007年9月発表のアルバム『IMAGE』に収録のセクシーなポップ・チューン。ある時はそっとささやくように、またある時は雄叫びを上げるようにワイルドにと、ヴォーカリストとしての卓越した技術や表現力の幅の広さが存分に発揮されている。
03Baby
リズム隊とホーン・セクションによるタイトなグルーヴと奔放なブルース・ハープの音色が織りなすカラフルなサウンドが、クセになりそうなロック・ナンバー。セクシーで大人っぽいヴォーカルが、ブルージィな曲の雰囲気にピッタリ。
04最後の夜
夏の夜の海辺を舞台に、別れる二人を物悲しく描いたバラード。もろいガラス細工のようなメロディ、エモーショナルなヴォーカル。ピアノ1本から始まり徐々に盛り上がるストリングスの音との絡みは切なく、涙を誘う。
05Image
ギター、ベース、ドラム、キーボードらによるサウンド・アレンジや、リフレインを多用した歌詞とメロディも極めてシンプル。彼の圧倒的なヴォーカル・テクニックによって、決して聴き飽きることのない味わい深い作品となっている。
06月
サビはもちろんのこと、イントロからAメロ、Bメロ、間奏までも、そのすべてのメロディがシンプルで、溜め息がでるほどの美しさに満ちている。圧倒的な歌唱力と表現力を持つヴォーカルがサウンドの美しさをさらに昇華させ、完成度の高い作品に仕上がっている。
07愛してる
シンプルかつキャッチーで美しいメロディが秀逸な、ミディアム・テンポのラヴ・バラード。魅力的なフレーズを次々と奏でるギター、幻想的に響くキーボードが絡み合う絶妙なアレンジ、七色の声を巧みに使い分ける完璧なヴォーカルと、すべての音がまばゆい輝きを放っている。
08天国は待ってくれる
映画『天国は待ってくれる』主題歌。やさしいメロディとエモーショナルなヴォーカルが織りなす、緩急をつけたスロー・バラード。ストリングス・アレンジでグッと盛り上げるドラマティックな曲で、自身の存在感をたっぷりと魅せてくれる。
09忘れないで
キーボードとエレキ・ギターによる壮大なイメージのイントロと美しくて覚えやすいサビのメロディのリフレインが印象的な、ミディアム・テンポのロッカ・バラード。ブリティッシュ・ロック的な雰囲気を取り入れたアレンジも秀逸。
10サル
リズム隊による強烈なビートと奔放なギターのフレーズが織りなす、色鮮やかな音の洪水。最高にファンキーでうっとりするほどメロディアスなラヴ・バラードだ。一度聴いたら忘れないキャッチーなメロディと、魂を揺さぶるパワフルなビートによる恍惚のグルーヴがたまらない。
11五日間……バックレよう
ミディアム・テンポのポップ・ロック。軽快なリズムに乗せたキャッチーなメロディとユニークで飾らない歌詞によって、ハッピーでポジティヴな雰囲気に満ちた曲に仕上がっている。ホーンとピアノが絡み合うゴージャスなアレンジも◎。
12人間じゃろうが!
フォーク・ロックのリズムにのせてフレーズを積み重ねていくメッセージ・ソング。後半に入り、感情の高ぶりとともに入るエレキ・ギターのソロやエフェクトを掛けたヴォーカルが、いかにも60年代風で懐かしい。