ガイドコメント
1969年、ビートルズの『アビイ・ロード』に取って代わり全英No.1に輝いた歴史的名盤の紙ジャケ化。1stにしてバンドの代表作であり、プログレ・ファンのみならず全ロック・ファン必聴の1枚。
収録曲
0121ST CENTURY SCHIZOID MAN INCLUDING MIRRORS
ビートルズの『アビイ・ロード』を抜き全英No.1を記録した1stアルバム収録。ハード・ロック、ジャズ、クラシックなどさまざまな音楽を融合、最高の技術と完璧なセンス、頭脳派で冷静な狂気を携えて完成させた恐るべき一曲。
02I TALK TO THE WIND
イアン・マクドナルドのキング・クリムゾン参加以前からのレパートリー。フルートやクラリネットのアンサンブルで中世的なムードを漂わせる手法は、プログレッシヴ・ロックのひな形のひとつに。奔放でジャジィなドラミングが最高。
03EPITAPH: (A)MARCH FOR A REASON|(B)TOMORROW AND TOMORROW
果てなくドラマティックな展開と底なしにメランコリックなメロディ。荘厳なメロトロンとドラミング。それらが緻密なアレンジで集約され、眼前には百人百様の混沌とした風景が広がる。この完璧な完成度は、時代の流れとは無関係の素晴らしさがある。
04MOONCHILD: (A)THE DREAM|(B)THE ILLUSION
穏やかで幻想的な前半と混沌とした後半との二部構成のナンバー。序盤の幻想ムードがじわじわと破綻し、緩急自在のインプロヴィゼーションへと突入する精緻でスムースな展開が圧巻。12分超の大作ながら隙は皆無だ。
05THE COURT OF THE CRIMSON KING: (A)THE RETURN OF THE FIRE WITCH|(B)THE DANCE OF THE PUPPETS
重厚なメロトロン、クラシカルなフルート、奔放で繊細なドラミング、ハーモニックなサビなど、魅力的な要素のみで構成された9分超の大曲。秩序と混沌がせめぎ合う展開が、終盤のどんでん返し的な展開まで緊張感を持続させている。