ガイドコメント
約3年4ヵ月ぶりとなる、2006年12月発表のアルバム。「WILD ROMANCE」から「SWEET REVOLUTION」までのシングル曲を中心に収録。力強いビートの“ヒムロック・サウンド”が堪能できる。
収録曲
[Disc 1]
01EASY LOVE (IN THE MOOD EDITION)
哀愁を漂わせる氷室らしいミディアム・バラードの『IN THE MOOD』収録ヴァージョン。メロディはおなじみの氷室節ながら、ラップを絡ませるなど随所にシングル・ヴァージョンとは違ったアプローチを見せている意欲作だ。
02IGNITION
懐かしさを感じるほど往年の楽曲からの流れをストレートに受け継いだ、ど真ん中のビート・ロック。どこを切り取ってもまさに氷室という感じで新鮮味は少ないが、貴重なファルセットが聴けるブリッジがほどよいフックとなっている。
03BITCH AS WITCH (ALBUM MIX)
ややダークな色合いのヘヴィなナンバー。ゆるいラップ調のAメロではブラック・ミュージックのようなリズムを取り入れ、さながら氷室流ミクスチャー・ロックといった趣だ。ざらついた耳触りの荒々しいギターが印象的。
04WILD ROMANCE (ALBUM MIX)
力強いサビがハイテンションな疾走感をあおる正統派ビート・ロック。どこか懐かしさや安心感すら内包した定石通りのいわゆる“ヒムロック”は、往年のファンだけでなく新たなリスナーをも惹きつける普遍の魅力にあふれている。
05HARVEST
氷室独特の艶っぽさやロマンティシズムに、スピッツが持つような朴とつとした部分をプラスして味付けた雰囲気のミディアム・ナンバー。メロディはとことん爽やかで優しく、吹き抜ける風が頬をなでるような感覚が心地よい。
06SAY SOMETHING
GLAYのプレイをバックに歌う氷室京介、という構図が一発でわかるほど、双方の個性が見事に主張しあっているハードなナンバー。“らしさ”あふれるGLAYの演奏はさすがで、TERUによるコーラスも氷室のヴォーカルとマッチしている。
07IN THE NUDE-EVEN NOT IN THE MOOD-
08SWEET REVOLUTION
09SHADOW OF YOUR SMILE
ピアノとストリングスを基調とした氷室お得意の王道バラード。恋人との別れによる喪失感を歌ったナンバーで、失って初めて大切さに気づく愚かしさを自嘲気味に切なく表現。これができるのは、氷室の声質とヴォーカリストとしての力量ゆえだ。
10PAIN
アメリカのバンド、ジミー・イート・ワールドの楽曲をカヴァー。いわゆる“エモコア”の分厚いサウンドで、メロディはキャッチーかつ切ない。氷室オリジナルの楽曲にはないタイプの激しさがあり、若々しい勢いを感じるナンバーだ。
11MISS MURDER
オフスプリングなどの流れを汲む人気ハードコア・バンド、A.F.Iのナンバーをカヴァー。メロコアやオルタナ系のファンには馴染みやすい楽曲で、氷室からすれば異分野だが、艶のある独特のヴォーカルで歌いこなしている。
12STAND ALONE
ピアノの音色が物悲しげに響く、氷室らしいテイストのミディアム・チューン。全体的にクールな雰囲気が支配し、楽曲全体の温度も低めだが、ブリッジ部分を境に抑制されていた感情が一気に吐き出されるドラマティックな構成が魅力だ。
[Disc 2]〈DVD〉
01ANSWER“SWING ADDICTION AT AJINOMOTO STADIUM”
02SUMMER GAME“SWING ADDICTION AT AJINOMOTO STADIUM”
03SWEET REVOLUTION“CROSSOVER 05-06 2ND STAGE AT MAKUHARI MESSE”