ミニ・レビュー
深々としたアルトで歌う小川明子は、山田耕筰の歌曲をドイツ・リートのように響かせる。白秋の詩による「曼珠沙華」のしみじみとした味わいなど並大抵の力量ではない。山田のピアノも特筆すべきで、「あわて床屋」の絶妙な呼吸など仲の良い夫婦ならではの好演。★
ガイドコメント
『啄木、みすヾを歌う』に続く2枚目のアルバム。日本音楽界の先駆者でもある山田耕筰の歌曲の数々を、日本人離れした深々とした声で情感豊かに表現している。ピアノの山田啓明とのコラボも万全。
収録曲
山田耕筰:
01からたちの花
02この道
03あわて床屋
04砂山
05ペチカ
06松島音頭
07城ヶ島の雨
08おろかしく
09AIYANの歌〜1.NOSKAI/2.かきつばた/3.AIYANの歌/4.曼珠沙華/5.気まぐれ
10さくらさくら (日本古謡)
11中国地方の子守謡 (日本古謡)
12母のこゑ
13みぞれに寄する愛の歌
14野薔薇
15待宵草
16風に寄せてうたへる春のうた〜1.青き臥床をわれ飾る/2.君がため織る綾錦/3.光に顫ひ 日に舞へる/4.たたへよ、しらべよ、歌ひつれよ
17待ちぼうけ
18赤とんぼ