ミニ・レビュー
チューリッヒ室内管の音楽監督就任後の第2弾もユニークだ。モーツァルトの2曲のヴァイオリン協奏曲を核に、その周辺の音楽までも抜き取って聴かせる。ハイドンやグルックはまだしも、ミスリヴェチェクやザロモンの曲も収録。進取の気象に富んだホープの才気走った演奏が冴え冴えと映えるアルバムだ。
ガイドコメント
モーツァルトのヴァイオリン協奏曲第3番を核に、モーツァルトに影響を与えた作曲家、あるいは、関係を持った音楽家の作品を集めて、モーツァルトへの道筋を多角的に捉えている。ホープらしい知的センスあふれる一枚。
収録曲
01歌劇「オルフェオとエウリディーチェ」〜復讐の女神の踊り (グルック)
02歌劇「オルフェオとエウリディーチェ」〜精霊の踊り (グルック)
03ヴァイオリン協奏曲第4番ト長調HOB.7A-4 (ハイドン)
04ヴァイオリン協奏曲ニ長調〜第2楽章 Larghetto (ミスリヴェチェク)
05ヴァイオリン協奏曲第3番ト長調K.216 (モーツァルト)
06ヴァイオリンと管弦楽のためのアダージョ ホ長調K.261 (モーツァルト)
07ヴァイオリンと弦楽合奏のためのロマンス ニ長調 (ザロモン)
08ピアノ・ソナタ第11番イ長調K.331〜トルコ行進曲 (モーツァルト)