ミニ・レビュー
決して美しい演奏ではない。バッハの書いた音符をヴァイオリンという道具を使って、いかに音に翻訳するか。そこには陶酔があってはならない。奏者の思い込みで歌ってはいけない。クレーメルは身を削るような思いで壮絶に切り込んでいる。凄まじい気迫だ。
ガイドコメント
約20年ぶりとなる再録音。出すアルバムごとに、目をみはらせる演奏を聴かせてきたクレーメルの、今回も刺激に満ちたバッハとなっている。ヴィブラートを抑え、響きの純粋さを追求。クレーメルの至芸がここにある。
収録曲
J.S.バッハ:
[Disc 1]
01無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ第1番ト短調BWV1001
02無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第1番ロ短調BWV1002
03無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ第2番イ短調BWV1003
[Disc 2]
01無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番ニ短調BWV1004
02無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ第3番ハ長調BWV1005
03無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第3番ホ長調BWV1006
録音
[1] (2) [2] (1)(3)2001.9 [1] (1)(3) [2] (2)2002.3