ミニ・レビュー
速めのテンポと明確なビートによって、予想以上にヴァイタルでモダンな仕上がりを見せている。ソロが声高に自己主張するのではなく、トゥッティと調和して美しい全体像を造り上げているが、諏訪内が初めて弾き振りに挑戦した狙いは、このあたりにありそうだ。
ガイドコメント
諏訪内の、本格的な初めてのバッハ録音は、名門ヨーロッパ室内管との、これも初めての弾き振りの協奏曲集。チャイコフスキー・コンクールから15年を経て、満を持してバッハに取り組み、大きな話題となった録音。
収録曲
J.S.バッハ:
012つのヴァイオリンのための協奏曲ニ短調BWV1043
02ヴァイオリン協奏曲第2番ホ長調BWV1042
03ヴァイオリンとオーボエのための協奏曲ハ短調BWV1060
04ヴァイオリン協奏曲第1番イ短調BWV1041
演奏
諏訪内晶子(VN,指揮) ヨーロッパ室内管弦楽団 (1)フォルクハルト・シュトイデ(VN) (3)フランソワ・ルルー(OB)