ミニ・レビュー
本号が出る頃には初来日公演を大成功させているであろう、オパス・アヴァントラ。そのサウンド部分を担うアルフレード・ティゾッコのアルバムがまとめてリリースされた。いずれも現代音楽的な側面を強調した音作りだ。『カタルシス』(75年)はバレエ団に提供した曲を集めたソロ第1弾で、“人間の解放と浄化”がテーマ。『魂の切れはし』には77年のピアノ練習曲と87年の“詩+音楽の試み”がカップリングされている。『バレエ・コレクション』(76〜94年)はその名のとおりの内容で、本シリーズ中、最もキャッチーと言えるかも。『フェロファニア』(90〜93年)は静寂なパフォーマンス中心。変調された彫刻の打音が美しい。『大ガラス』(90年)、『ウニカ・チュルン』(93年)はピアノ独奏が主体。ティゾッコがいかに鮮烈なタッチとアイディアの持ち主であるかがわかる。
ガイドコメント
イタリア音楽シーンに新たな美と知を送り込んだバンドの中心的人物、アルフレード・ティゾッコが1975年に発表したソロ第1弾。ピアノやオルガン、フルート、ヴァイオリンといった楽器が奏でるスピリチュアルな音色が印象的なアルバムだ。
収録曲
01カタルシス
02GALASSIE
03TENSIONE
04II TEMPO
05IRA
06RICHIAMO
07AH BEN SI
08カタルシス (朗読 (始まり))
09CRISTALLI
10IMPRESSIONI (VOCE RECITANTE:"II PRINCIPIO")
11FLYING IN THE WIND (VOCE RECITANTE:"L'ALBERO")
12SPIRITUAL
13CADUTA
14カタルシス (朗読 (もしも))