ミニ・レビュー
作曲者自身による指揮。VPOの弦の豊かなヴィブラートやポルタメントの妙味が絶品。民族的要素もここでは芳醇な味わいに変わる。鮮烈なテンポや、躍りを促すリズムのメリハリの付け方など、同作品解釈表現の見本として、今後も有無を言わせぬ名盤の揺るぎない存在価値がある。
ガイドコメント
ハチャトゥリアンは50年代にフィルハーモニアを振って自作自演しているが、これはVPOとの自作自演集で、この時期に自作の交響曲も録音している。VPOが野趣あふれる演奏をしている、歴史的録音だ。
収録曲
ハチャトゥリアン:
01バレエ「スパルタクス」〜スパルタクスとフリーギアのアダージョ/エギナとバッカナーリアのヴァリエーション/情景とクロタルムスの踊り/ガディスの娘の踊りとスパルタクスの勝利 (抜粋)
02バレエ「ガイーヌ」〜剣の舞/アイシェの目覚めと踊り/レズギンカ舞曲/ガイーヌのアダージョ/ゴパーク (抜粋)
演奏
アラム・ハチャトゥリアン指揮 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団