ミニ・レビュー
軒並み初登場1位を記録したヒットを網羅したシングル集、その第2弾。名曲(7)(9)を書いたのが、堂島孝平((9)の作詞は浅田信一)だったとは知らなかった。剛が詞、光一が曲を担当した(6)が全篇女言葉で歌われているのは、フォーリーブス以来の珍事かも。
ガイドコメント
KinKi Kids、2枚目のベスト・アルバム。「夏の王様」から「ね、がんばるよ。」まで、両A面を含めた全13曲を収録。もちろん、すべて1位獲得曲という豪華な内容だけに、改めて彼らの存在感が実感できるはず。
収録曲
01夏の王様
トロピカル気分全開、レゲエ・テイストのサウンドに乗せて繰り広げられるKinKi流サマー・パーティにようこそ! 聴いているだけで太陽光線直撃、こんがり日焼けしそうなピリピリ感がたまりません。
02もう君以外愛せない
こんな風にカレシに歌ってもらいたいなと思った女の子が続出の王道ラヴ・バラード。繊細で丁寧なヴォーカル、深みのあるピアノの響きと、想いのすべてをぶちまけたかのようなギターのソロなど聴き応え十分。
03ボクの背中には羽根がある
ケーナの音色が印象的なフォルクローレ・サウンド。どことなく哀愁を感じさせつつも、そこに描かれる“ボク”の想いは、限りなく愛情に満ちあふれている。彼らのヴォーカルがあたたかい風となってやさしく心をなでていく。
04情熱
スパニッシュ風のサウンドがたまらない! 哀愁を帯びたギターの音色が胸を焦がす。熱いビートが鼓動のスピードを速め、そしてあふれだす想い。ドラマティックで切ないアッパー・チューン。
05Hey!みんな元気かい?
シャッフルのリズムがごきげんなフォーク・ロック・ナンバー。楽曲を提供したYO-KING(真心ブラザーズ)のエキスが、KinKi Kidsのパワーをワイルドに引き出している。みんなで声を合わせて元気に歌いたい。
06愛のかたまり
『F album』ではアコースティック・ヴァージョンで収録されていたナンバー。剛ってこんなに女の子の気持ちがわかるんだという詞と、それを切なく彩る光一のドラマティックなメロディ。ファンの間でも人気が高い自作曲。
07カナシミ ブルー
良質なメロディを生み出すポップ・クリエイター、堂島孝平の手によるスリリングなポップ・チューン。疾走するギターが爽快、スピード感のあるヴォーカルが小気味いい。すべてを燃焼しきったかのようなアウトロもうまい。
08solitude〜真実のサヨナラ〜
言葉のひとつひとつに込められた想いが、切なさの粒子となって拡がるミディアム・チューン。ソロ・パートはもちろん、ふたりのハモリからも伝わる痛いほどの孤独。大人の表情を見せる深みのあるヴォーカルに涙腺がゆるむ。
09永遠のBLOODS
元スマイルの浅田信一と「カナシミブルー」で衝撃を与えた堂島孝平による青春ポップ・チューン。夏の匂いを運んでくるサウンドは爽やかさ全開。等身大の彼らが眩しくきらめいている。
10心に夢を君には愛を
青い空を突き抜けるかのように響きわたるホイッスル。軽快なリズムに身をまかせていると、自然と心地よい気分になってくる。トロピカルな雰囲気に包まれた癒し系サマー・チューン。
11ギラ☆ギラ
挑発的な夏、大胆な夏。両A面としてリリースされた「心に夢を君には愛を」とは180度異なるアツい夏を女性の視点で歌うアッパー・チューン。ふたりのヴォーカルの絡みがちょっぴりエロティックで、とってもギラ☆ギラ。
12薄荷キャンディー
タイトルがいい。薄荷の匂いのする女の人って無邪気なんだけどちょっぴりオトナで……などとついつい想像してしまう。夏の終わりの涼風を運んでくるような甘いコーラスがいい。ふたりの声をじっくり味わいたいミディアム・バラード。
13ね、がんばるよ。
山下達郎、吉田拓郎といったビッグネームに続き、なんとドリカムが書き下ろしたナンバー。サウンドもブラスやストリングスが入って、キラキラ感を高めています。とても素敵で前向きなラヴ・ソング。